ベトナム系アメリカ人としてカリフォルニアで初めて市議員となったMadison Nguyenを中心に、地域のベトナム系住人の間で熱い論争が繰り広げられていたサンノゼのベトナムタウンの公式名称が、強い推進派のいた「Little Saigon」を避け、「Saigon Business District」に決まった。 Little Saigonを推進していたグループは、Nguyen市議員を裏切り者扱いする騒ぎとなったが、サンノゼ市長がなんとかその場をまとめた。
ベトナムでは1975年に旧体制が共産主義に破れベトナム社会主義共和国が成立した際に、最大の都市だったサイゴンが共産党指導者の名前を取ってホーチミンと改名されたことから、今でもサイゴンの名前に誇りを持って使用しているベトナム人が多い。 こうした歴史もあり、アメリカへ逃れたベトナム人が異国の地で築いたベトナム人コミュニティにリトルサイゴンの名前をつけることには強い思い入れと意志があった。
Nguyen市議員は当初反共産が多数を占めるベトナム人コミュニティの支持を得て市議会に当選したものの、反対派もあり政治色の強いリトルサイゴンという名称を選ばず、ビジネス的発展の弊害にならないよう、サイゴン・ビジネスディストリクトの名前を選んだ。
発表当日、集まったベトナム系住人を前にチャック・リードサンノゼ市長は、「公式な名前なんて、地域の住人に支持されなければ意味が無い。 どんな公式名がつこうとも、みんながリトルサイゴンと呼べば、そこは、リトルサイゴンだ。 ベトナム人コミュニティをまとめようと作った名前で分裂がおきてしまうなら、市が建設する看板に名前をいれることも見合わせる」といった内容の会見を行った。
投稿者: シリコンバレー地方版 投稿日時: 2007年11月16日(金) 09:15- 参照(256)
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