先日、Sous-Vide調理器具を入手しまして、いろいろと試しています。これ、簡単に言うと、水温を一定に保ち、その中にプラスチックバッグに入れた食材を入れることで、一定の温度で調理する器具です。なんでそんなことするかと言うと、肉や魚といった食材は、ある温度を超えるとタンパク質が水分を放出してパサパサになってしまうため、それを起こさない温度で調理することで美味しさ逃さないというのが目的なのだとか。
買ったのはKitchen Gizmoの商品。Sous-Videの代名詞ともなっているAnovaは高いので止めました(写真はamazonより、無断転用スイマセン…)。
まずは、定番のローストビーフから作ってみました。これは美味しく出来上がり言うことなしです。ただ、Sous-Vide入手前に、自宅にある炊飯器の保温モードを用いてローストビーフを作ったことがありましたが、それでも十分に美味しくできあがったことを記しておきます。
モノの本によると、Sous-Videの効果を最大限に得られる食材は魚なのだとか。と、いう訳で、先日、COSTCOに行ってサーモンを購入して、さっそく調理してみました。
付属のレシピ本に従い、サーモンを切り分け、ソースやハーブと共にジップロックに入れて、Sous-Videの器具を115Fにセット、そして、そのお湯の中にジップロックを沈めて一時間ほど置きます。
さて、一時間後…
できあがった品は、「これ、食べて大丈夫なの…(汗)」と感じるほどの生っぽい状態でした。生臭さはないものの、ぱっと見には全く火が通っていないんじゃないかと思えるようなシロモノで、たぶん、これが近所のレストランで出たら、「調理されていないじゃないか!」とお客は怒ることでしょう。
僕は、レシピを信じて食べましたが…正直、不味くはないが特に美味いとも思えず。かみさんはフライパンで焼きなおしてました。気持ちは分かる…。
115Fなら十分に殺菌できるほど熱いんだろうって勝手に思っていたんですが、摂氏に換算してみたら、46度。意外と低い…。これ、熱めの風呂の温度じゃないか~。草津温泉にサーモンの切り身を一時間浸したようなものでしょうか。
肉の場合、タンパク質は摂氏50度を超えると変質をはじめて、摂氏65度で水分を放出しはじめるので、その間の温度で調理するというのがポイントのようです。魚はもっと低い温度で水分を放出しはじめるので、調理温度もぐっと下がるみたい。
たまたま見つけたA Practical Guide to Sous Vide Cookingによると、Sous-Videを使ったサーモンの調理温度は、レアなら43度、ミディアムレアなら49度なのだそう。
このサイトによると、Sous-videで食材を低温殺菌できる温度についても書かれているので、それなりの裏付けがあるのだと思うことにします。
しかし、魚介類は生食用の食材があるから、それらを使えば殺菌云々を心配することはなさそうだけど、チキンやポークを低温調理するのはちょっと気が引ける…
はじめて刺身を食べる外国人の気持ちが分かったような気がします。
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