ザーッと豆を炒るような小気味いい降り 案内される小部屋への曲がりは俵屋のそれのように一足ごとに数百年の月日が逆行するような気にさせられます
縁側、鱸、数十品目からなる初め部屋の中にはシトシトと降りしきる雨の音
室に焚かれた香が消えゆるころ
時折横殴りな風雨も静かな茶室には心地よく
刻という刻み
鱧南蛮に〆飯
帰り際、暖簾の外に傘をさしだすタクシーの運転手さん
京都祇園の日暮れまで
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