アメリカの医療保険が、日本人にとっていろいろな意味で想像を絶するものだということは多くの人がブログに書いたり話したりしているところだけれど、本当によくわからないことが多いです。うちは雇用主経由で入っているわけですが、とても一般的な会社のとても一般的なPPOプランだと思っています。PPOというのは、いわゆるホームドクターを経由せずに、必要に応じて必要なドクターにかかれるというもので、保険会社のリストに載っている病院であればどこに行ってもよいというもの。載ってなくてもカバー率は下がるが一応保険適応となるものです。それがスタンフォードのチルドレンズホスピタルはうちのpreferred service provider(つまりリストに載っている病院)から何月何日付ではずれましたとか言ってきたりします。ここに住んでてスタンフォードで保険が効かなくてどこで効くんだよと言いたくなるわけですが、そういうことは日常茶飯事。病院の方も心得ていて、CoC (Continuity of Care) というのを申請しろと言われます。保険会社に電話してこれこれをお願いしますというと、わかりましたといわれて、しばらくしてからその病院はpreferred service providerのリストに戻りましたとか言ってくるのです。黙ってるととんでもない金額を請求されるのに、電話1本で保険のカバーがぐっと増えて、それまでの請求金額が激減したりするわけです。スタンフォードだけではなくて、もう少しローカルなエルカミノホスピタルというグループがあるのですが、これもここで保険が効かなかったらどこで効くんだという感じのポピュラーな病院なのですが、そこからも最初は自己負担が43%という請求書が来ました。最初は病院の方に電話して(メッセージを残してもなかなかcall backされないことがあるので、担当者とつながるのに何度も何度も電話する必要があるのですが)、そちらで保険会社にちゃんとクレームしてくれたのかと聞くと、したはずだけどそうゆうことは保険会社に聞いてくれとお約束のように言われるので、次に保険会社に電話して、こんな請求が来てるんだけど、どうしてもっとカバーされないんだと聞くわけです。そうするとああ、これもやり直すからちょっと待っててね、みたいなことになって、数日すると自己負担が20%以下になったとの通知が届いたりします(笑)。うちのように検査をがんがんやったりクリニックのアポがたくさんあると、山のようにEOB (Explanation of Benefit) という書類が届くのですが、EOBというのは事前に説明のために届くのと、最終決定で払い戻しのチェックがついたものとの2種類があります。それらが上記のような理由で取り消しになったり、同じサービスに対してreviseされた書類が何枚も届いたりするので、本当にわけがわからなくなります、アメリカの保険システム。でもtake homeというか、大事な事は、えっ?と思うような請求をされたらとにかく保険会社に電話してみることですね。別に取り立てて強く何かを訴えなくても、これは?みたいな感じで聞くと、不思議なことに向こうが勝手に処理してくれて自己負担が下がったりするのでした。システムそのものをまだよく理解していないのですが、今までの経験的には、とりあえずそういうことになります。
投稿者: A-POT シリコンバレーのバ... 投稿日時: 2008年7月29日(火) 22:58- 参照(247)
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