情けない話ですが、どうやら僕は詐欺にあってしまったようです。
事の発端は先週の金曜の夜。Facebookを眺めていたら、ROC SUP Co.という会社のインフレータブルSUP(スタンドアップパドルボード)が70% OFFなる広告が飛びこんできました。この会社のことは全く知りませんでしたが、かねがねSUPを買いたいと思っていたのでこれは良いチャンス!とばかりに、その広告をクリックしました。すると、ROC SUP Co.のサイトに飛び、タイムセールで本日中のみSUPが$69とのこと。日が変わるまであと1時間。ネットでROC SUP Co.の商品レビューサイトを読み、どれを買うか決めて、オーダーを入れました。
オーダーを入れるとすぐにレシートがメールで送られてきました。
購入完了を喜び、ブラウザをクローズしたあとで、友人にも教えてあげよう!と思い立ちました。
既にブラウザは閉じてしまっていたので、GoogleでROC SUP Co.を検索して、そのサイトを開きました。すると、先ほど見たのと全く同じサイトが開きましたが、商品価格はすべて$500を超えていました。
この時点では、こんなに安く買えてラッキーと心底信じていました。
というのも、Expediaのような旅行サイトでよく経験することなのですが、ブラウザを閉じて繋ぎ直すと商品の値段が変わっているようなケースってありませんか?なので、今回もたまたまラッキーなことにタイミング良く安売りに繋げられたのだろう、本当にラッキーだったよ…と思っていました。
ですが、ROC SUP CO.のページの上部に次の一文があるのに気付きました。
ALERT! Click here for info on the $69 board "flash sale" scam
大汗!
詳細に目を通すため、その文をクリックしてみました。すると、FAQページに飛び、そこに詳細記述がありました。曰く、ROC SUP Co.の商品を$69で売るという詐欺サイトがあり、FacebookやInstagramにその広告が出ているので注意されたしとのこと。
またROC SUP Co.のFacebookページを開いてみると、そこには騙されて購入してしまった人たちが多数コメントを残していました。
おいおーい、これって、さっき買ったところに間違いないよぉぉ~ 涙
さっそくSUP購入に利用したクレジットカード会社にログインをして明細を見ます。すると、既に$70ちょっとがPendingの状態になっていました。チャージ先の会社名は中国名らしく社名のあとに Beijin とついていました。
早速、クレジットカード会社に連絡を入れ、カードを停止して再発行を依頼。詐欺サイトならクレジットカード会社が保証してくれるはず…とカスタマーサポートともLive Chatしたのですが、ここで新たに分かったことがありました。
クレジットカードが盗まれて身に覚えのないトランザクションが発生した場合には、Disputeすることができますよね。この場合、「売り手が、買い手の本人確認を怠った」ことが問題なので、クレジットカード会社は売り手に入金をしないそうです。
一方、今回のケースは、買い手である僕が、そのサイトに行き、自分の意思で購入をしています。その後、そのサイトが詐欺らしい(というか100%詐欺だと思う)ことを知りました。こういった場合、クレジットカード会社が言うには、まず、僕ががその売り手と話をして返品やキャンセルを試みてくれとのこと。そこで進展がなければクレジットカード会社が問題解決のヘルプしてくれるそうです。が、クレジットカード会社の基本スタンスは「買い手が売り手の信用確認を怠った」ので買い手の責任になるようです。
しかし、変に感心してしまったのは、上手いことやってますよね、クレジットカード会社。てっきり、カード番号が盗まれて悪用された場合はクレジットカード会社が保険か何かで補填するのかと思っていたんですが、クレジットカード会社は全く懐を痛めないで済むようになっていたんですね。
そういえば、クレジットカードには Fraud Protection があったよなーとポリシーを読み直してみたのですが、私の所有するクレジットカードのFraud Protectionは今回のような詐欺サイトでの買い物のケースではなく、カード番号を騙し取られて何らかの損害が発生した場合が対象と読み取れました。
ダメ元でその詐欺サイトに連絡を入れてみようかと、購入直後に送られてきたレシートにあった電子メールアドレスに「キャンセルしたい!」とメールを送ってみました。
が、帰ってきたのは、Quota limit exceededのエラー(相手のメールボックスがいっぱいでこれ以上メールを受け取れないエラー)でした。
まぁ、そうですよねー。相手は詐欺なんですから。
しかし、FacebookやInstagramといったSNSは自分のとこに載せている広告をチェックすることはないのでしょうか?で、少し調べてみたら、どうやらSNS会社は広告の内容は全くと言って良いほどにチェックしていないみたいですね。Facebookに出ていたから大丈夫だろう…なんて思ってしまった自分がバカでした。
ちなみに、こちらが詐欺サイトのスクリーンショット。翌日だったかに撮ったものですが、値下げして$59になってます。
こちらが本家のサイト。
もうね、本家のサイトをそのままパクってきたようなそっくりなデザインでした。画像こそ違いますが、画像は一定時間で変わるようになっています。笑っちゃうのが、詐欺アラートまで詐欺サイトで出しているってこと。
この詐欺サイト、今でもFacebookに出てくるので、出てくる度に、詐欺です!ってマークしているのですが、一行に減りません。同じ詐欺広告でもURLを変えたりしてバンバン出てきています。
また、詐欺サイトは HTTPS を使っていますので、HTTPSだから安心なんてこともないんですよね。
今回の経験で分かったのは、FacebookやInstagram等SNSの広告は詐欺も多々あるってこと。
僕がひっかかったFaceboo上の詐欺広告ですが、そこには多数の人がコメントがついていました。多数のコメントがあるから安心なんて訳は当然ありえませんよね。というのも、Facebook広告にコメントを残したり、いいね!したりするビジネスもあるからです。ちなみに、この詐欺サイトについてコメントを開くと分かるのですが、コメントは意味不明なものばかりで、コメントしているアカウントのほとんどはFacebookフレンズがゼロでした。なので、これらも盗んだアカウントか、広告にコメントやいいね!をつけるために作成したアカウントを使っているのでしょう。
今回の詐欺広告には、怒りマークも少なからずついていましたので、被害にあった方がつけたのでしょうね。怒りマークがあるかどうかを見るのも一つの方法かもですが、これも決定打にはなりえません。
今回、FacebookをはじめとするSNSの広告がザルだったことにも驚きましたが、クレジットカード会社も詐欺サイトから購入した場合に積極的にヘルプしてくれる雰囲気でないところにも驚きました。
まぁ、でも、難しいですよね。今回のケースは本家のROC SUP Co.が詐欺サイトがある!と言っているから間違いなく詐欺なのでしょうが、そうでなれば、いつになっても商品が届かないとか、送られてきたものが全然違うとかになって、はじめて騙されたかも!?って分かる訳ですからね。そして、気づいた頃にはもうサイトはなくなっている…みたいな。
クレジットカード会社は売り手にコンタクトを取れと言ってきましたが、詐欺だと分かっている売り手と対話するなんて時間の無駄ですから、クレジットカード会社にはDisputeを入れました(知らないトランザクションがある!ってことにした)。こうして対応してもらうのがベストな気がします。
ゴールド会員やプラチナ会員だとまた違った対応してもらえるのかも知れませんが、被害額$70程度なら年会費より安いですよね。
また何かアップデートがあればお知らせします。
※以下、9月1日(火)にアップデートがあったので追記
9月1日(火)にクレジットカード会社からメッセージがあって、今回のトランザクションをキャンセルしたとのことでした。良かったー。
同日、詐欺サイトからもメールが届き、商品を配送したとの連絡と、そのトラッキング番号が届きました。本当に何か送ってくるのだろうか…。トラッキングするためのURLも記載されていましたが、何がおこるか分からないのでクリックしてません。
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