ついにこの旅のハイライト、キャスタウェイ・ケイにやってきた!
キャスタウェイ・ケイは、ディズニーが所有する島で、この島に上陸するにはディズニークルーズに参加する以外に方法はなく、カリブ海エリアのディズニークルーズも全てがこの島に上陸する訳ではない。僕たちがクルーズの航路を選択する際、条件のひとつに加えたのがキャスタウェイ・ケイ上陸だった。
なぜキャスタウェイ・ケイをそれほどまでに訪れてみたかったのか。それは、ディズニークルーズのパンフレットに必ずといって良いほど掲載されているキャスタウェイ・ケイの写真に心奪われてしまっていたから。白い砂浜、透き通るビーチ、海底に沈むミッキーやミニーの像。おぉぉ、ここに寄らずしてディズニークルーズに行った!とは言えないのではないか、必ずキャスタウェイ・ケイに行かなくては…。
写真はこんなの(Disney Cruise Lineサイトから無断借用)
今回の旅で寄港したコズメル、グランドケイマン、ジャマイカは、キャスタウェイ・ケイへの序章に過ぎず、7泊8日のクルーズ最終日前日に立ち寄るキャスタウェイ・ケイこそがこの旅の真骨頂に間違いない!そう信じて胸躍らせながらキャスタウェイ・ケイ上陸日を迎えた。
キャスタウェイ・ケイではいくつかのアトラクションやエクスカージョンが用意されているが、我々は特に何も事前予約はしておらず、ビーチで1日ゆっくりくつろぐつもりでいた。ビーチには事前予約できるカバナがあるので、こちらの予約を試みたが、ステータスの最下層である我々に予約解禁となった時点で既にカバナは完売!くぅぅ、この競争心を煽るようなステータスヒエラルキーが憎らしい。
下の地図を見てもらうと分かりやすいが、キャスタウェイ・ケイのビーチ(というかアクティビティエリア)は島の一部に固まっている。クルーズ船の寄港する桟橋に近いほうから、ボートハーバー(カヤック等のアクティビティが楽しめるエリア)、小さな岬を挟んで、ファミリービーチ、シュノーケルビーチ、そして、小さな岬を挟んでファミリービーチがあり、ここ全体は防波ブロックの内側にある。また、さらに奥に進むと、大人専用ビーチがある。
子連れの我々は大人専用ビーチには行けないのでファミリービーチを目指す。島内は主なポイントをトラムが結んでおり、それを利用すれば移動は楽チン。下船して、トラムに乗り、ファミリービーチを目指す。
我々がまず目指したのは、一番奥のファミリービーチ。ここにはスライダー等の遊具施設もあるようなので、そちらに向かう。
いよいよこの旅の集大成となるキャスタウェイ・ケイでの1日がはじまるのだ! トラムを降り、子供たちとビーチへ向かう。
…が、夢は現実を知ることとなる。心踊らせていたキャスタウェイ・ケイの幻影はここに潰えた。ここからは落胆の連続。
砂浜にはカラフルなビーチベッドが所狭しと並んでいるが、すでにそのほとんどが誰かにキープされており、空きビーチベッドが見つけられない。4人家族の我々は、できれば2つは確保したかったが、ようやく1つを確保できたのみだった。
波打ち際には、ビーチチェアが並び、そこに座った人たちは足を波に洗わせて海の感触を楽しんでいる。それはそれで良いのだが、このビーチチェアーが結構な密集度で波打ち際に並んでいるので、子供達が波打ち際で砂遊びをしようとするスペースがなかなか見つけられない。
ファミリービーチの一番奥は人がほとんどいないので、そちらに行こうと思いきや、そこには一本のロープが張られ、向こう側とこちら側が仕切られている。ロープの向こう側はカバナビーチでカバナ客専用であることを知る。たった一本のロープで仕切られた向こう側とこちら側の違う世界をまざまざと見せつけられる。メキシコとアメリカ国境の衛星写真で、壁をはさんで街の雰囲気が全くことなる様子を見ることがあるが、自分はメキシコ側にいることを思い知らされる。向こう側が見え、遮るものがないだけに一層惨めに感じる。うーむ、次回来るなら絶対カバナをと心に決めた(カバナビーチとの界にはゲートがあってカバナを予約しているかチェックされる)。ああ、ディズニーヒエラルキー。このディズニークルーズ、料金は安くない(というか、他のクルーズよりも高額らしい)。そんな高額な料金払ってきている我々がそんな卑屈さを感じることになろうとは…(僕が勝手にそう感じているだけ?)
それでも、気分を持ち直して海に入る。
が、海の水が冷たい!カリフォルニアの海よりは断然暖かいのだろうが、コズメル、グランドケイマン、ジャマイカの海よりは一段冷たい。そして、海には海藻の類が打ち上げられ、水も今までの寄港地より汚く感じる。
沖を見れば、そこには無機質な防波堤があって、景観を台無しにしている。
この日は雲が多く、陽光が遮られているせいもあってか、カリブのキラキラ輝く海じゃないのも気分が下がる。
正直、ショック… なんだよ、こんなところだったのかよ。
日本の海水浴場ほどではないものの、今まで訪れたビーチと比べて圧倒的に人で溢れているし、正直、幻滅。
期待値が高過ぎたのかな。今までの寄港地が素晴らしかっただけに、対比してしまうとどうしても格下に感じてしまう。
それでも、気を持ち直して海に入る。水は冷たいものの、慣れれば問題なし。子供たちは十分に楽しんでいるのでまぁ良しとする。
海水浴エリアの中にあるスライダーは大勢の子供達で窮屈なほどに賑わっていて、ウチの子供達はあまり興味を示さなかった(と言うよりビーチで満足している?)
少し遊んでから、もう一つのファミリービーチ(クルーズ船に近い方)に移動してみた。ビーチ自体はそちらも似たようなものだったが、こちらには、シュノーケルエリアがあって、シュノーケルを楽しむことができた(シュノーケルエリアではフローティングギア必須、その場で無料レンタル可能)。ぴろ子は魚を見ることができて喜んでいたが、グランドケイマンやジャマイカには及ばないというのがかみさんと僕の意見。
ランチは、島にあるバフェ施設で食べて、食後もまた海へ。ちなみに食事はクルーズ料金に入っている(アルコール飲料は別料金)。
この日は雲が多かったが午後になって日が射すようになると海がエメラルドに輝きだしてきた。また、少し沖に泳げば水の透明度もぐっとアップすることが分かり、キャスタウェイ・ケイもファミリービーチの人混みを除けばそれほど悪くないじゃない?と思えるようになってきた。
そろそろ船に戻る時間が近づいてきた。かみさんとぴろ子はシュノーケルに夢中で、長いことシュノーケルをしてからビーチに戻ってきた(ぴろ太郎はまだシュノーケルできないので僕とビーチで遊ぶ)。クルーズ船に戻る前に、最後のシュノーケルをと僕一人で海に入った。
シュノーケルエリアは、海水浴エリアの隣にあって、ロープとブイで両者は仕切られているが、シュノーケルエリアは海水浴エリアの奥まで広がっている。図示すると、下の地図の赤が海水浴エリアで、青がシュノーケルエリア。
今までのシュノーケルでは、海水浴エリアの向こう側まで行っていなかったので、最後にそっちを目指してみた。ビーチからは結構な距離があるので、多少時間がかかるが、だんだんと水の透明度が高くなり、海底には所々に魚の住処となるようなオブジェが意図的に沈められており、魚が多く見られた。そして、海水浴エリアの向こう側まで行くと、更に奥に目印になるような赤や白のブイが離れて浮いていることに気づいた。あそこに何かあるのだろうか? 行ってみたところ、ブイの下には沈没船(観光用に意図的に沈めたものと思われる)があり、そして海中のミッキー(だったかミニーだったか忘れたが)の像があった。
ががーん。くぅぅ、シュノーケルをする際には、はじめからここに来れば、これぞキャスタウェイ・ケイという光景を楽しめたのに! 水中カメラを持っていたが、かみさんに渡してしまっていたため沈没船やミッキー像の写真は撮れず。
ビーチに戻って、ぴろ子とかみさんに沖にはたくさん魚もいて、沈没船やミッキーの像もあったことを伝えたが、既に船に戻る時間になっているので、また次回訪問時の楽しみにとっておくことになった。我々は急いでシャワーを浴びて、トラムに乗り、クルーズ船へと戻った。
と、言うわけで、キャスタウェイ・ケイで覚えておくべき項目3点
1) キャスタウェイ・ケイでビーチベッド確保するためには早く下船すべし
2) キャスタウェイ・ケイでシュノーケルするなら沖に出るべし
3) キャスタウェイ・ケイに過剰な期待をするな
なんだかんだ言って、キャスタウェイ・ケイも十分に楽しんだのは確かだけれど、個人的にはコズメル、グランドケイマン 、ジャマイカの方が好きかな…。
さて、Day7の夜はクルーズ最後の夜とあって、ゆっくりと過ごしたいところだが、そうは問屋が卸さない。明日、下船する訳だが、スーツケースのような大型バッグは下船前夜の夜8時から10時の間に廊下に出しておく必要がある。更に、我々はアドバンスド・チェックアウトをお願いしておいた。これ、夜出したスーツケースはサンフランシスコ国際空港まで直行するというなんとも便利なシステム(特に追加料金等はない)。そのため、スーツケースひとつの重さを50パウンド以下にしなくては追加料金がかかってしまう。ルームサービスのスタッフが重量計を持っているので、それを借りて重さを調整して、あらかじめ受け取っておいたタグをつけて廊下へを出す。多忙。
ちなみに、下船時の荷物の扱いについてはいくつかの方法があるが、これはまた後日まとめて記述しておく。
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