サンフランシスコのアパートの賃料が、ニューヨークを抜いて全米一高くなったといったニュースを目にします。Rent Jungleによると、サンフランシスコの1BRの平均家賃は$3,096、2BRだと$4,126と出ています。
ところで、今日ふと疑問に思ったんですが、この平均家賃ってどうやって計算しているのでしょうね。
と、いうのも、今日の今日まで平均家賃って、
平均家賃=(SFで家賃払っている人全員がひと月に払った家賃総額)/(SFで家賃払っている人の数)
で、計算しているのだろうと思っていました。
サンフランシスコでアパートに住んでいる友人らの顔を思い浮かべながら、彼らの払っている賃料もカウントされて平均家賃が出ているのだろうな~って。
でも、ふと…と思ったんです。サンフランシスコってレントコントロールがあるから、一定年数を経たアパートに長期に住んでいる人の物件は、基本、家賃の上昇は緩やかなはずです。知り合いの知り合いには今でもサンフランシスコ市内で$1000やそれ以下の家賃のアパートに住んでいる人もいるようです。そして、これだけ家賃があがってしまったら、レントコントロール物件に住んでいる人はまずもって他の物件へは動かない(動けない)はずです。サンフランシスコ市内の賃貸物件は年季の入ったものが多いですから、レントコントロールに保護されて、(比較的)安い賃料で住んでいるテナント数ってかなり多いと個人的には思います。そういう人たちの家賃も平均家賃算出に加わっていて、平均家賃がこれだけ高額になっているとは到底思えません。きっと、「平均家賃」にそういった人たちの家賃はカウントされていないのではないかと。察するに、平均家賃算出方法は、
平均家賃=(SFでテナント募集している物件のひと月あたり家賃総額)/(SFでテナント募集している物件数)
で、計算されているのではないかと。であれば、「平均家賃」っていうのは誤解を招く表現で、正しくは、「テナント募集物件の平均家賃」と言うべきものではないのかな~と。
であれば、この平均家賃って、「これからサンフランシスコに引越してくる人」には家賃高くて大変ですねぇと共感するのに使えるけど、今既に住んでいて引っ越す予定のない人にはあまり関係ないものなのかなって。
そもそも、サンフランシスコって面積は小さく、市内は開発されつくされて新規開発の余地はなし。加えて、レントコントロールがあるからテナントの流動性も低い。そう考えると、この平均家賃計算に使われる物件の母数って(NYなどの他の大都市と比較すると)きわめて少ないのではないでしょうか。
ひょっとして、これって常識? 僕が今まで知らなかっただけだったりするのかな。
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