先日、久々にサンフランシスコ・ユース・オケの演奏会を聴きに行ってきました。

ユースオケはオーディションで勝ち抜いた若者らで編成されたオーケストラです。アマチュアながらも、将来プロを目指しているような面々の集まりなので、演奏レベルは高く、そして嬉しいことに入場料は$15と格安。そして、基本、全席自由なので、プロオケなら$100を越えるようなS席でも早い者勝ちで$15で座れてしまいます。

ユースオケは年間3度ほど演奏会を行っていますが、今回、僕が聴きに行ったのは、ベルリオーズの幻想交響曲がメインの演奏会。

ネットで前売り買うと$10のトランザクションフィーを払わなければならないので、今回は当日券を買うことに。前回行ったときも当日券が出ている様子だったので、当日券買えるだろうとの読みでしたが、問題なく買えました(厳密に言うと、今回は当日券売場の前で余ったチケットを定価で売っていた人から購入)。

久々のオーケストラ演奏会です。

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今まで、ユースオケ演奏会に行ったときは、毎回、指揮者のすぐ後ろ、前から5列目あたりをキープしていましたが、今回は出遅れてしまい、前から15列目あたりのステージ向かって右側の席となりました。

実は、今回は出遅れたので2階席に行ってみようとしたのですが、なんと2階席の中央部分はスポンサー企業か何かの枠になっていて、一般人は壁際の端っこしか座れないとのことむっかー、ならそういう風に書いておいてくれよ~、2階に来ただけ無駄足でした。

ユースオケは相変わらず上手ではありましたが、どうも音の鳴りが前回よりも劣って聞こえたのは席の違いからでしょうか。ステージ目の前の真ん中に座ると、自分の視界はプレイヤーで埋め尽くされます。彼らの、運弓の仕草はもちろん、譜めくりの様子から、呼吸、表情までクリアに見て取れるので、プレイヤーの緊張までこちらに伝わってきます。

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ところが、今回の席はチェロの後部プルトと、コントラバス奏者の表情は見えるものの、ヴァイオリンはヴィオラから離れてしまっているため、どうも臨場感にいまひとつ欠けてしまったような気がします。オーケストラの音も、プラスチックの板を一枚はさんだ向こうから鳴っているような、そんな気がしたのは視覚的効果が少なかったためでしょうか。

話はガラッと変わって。

現在、日本で「四月は君の嘘」というアニメが放映されています。同名連載漫画のアニメ版なんですが、これがなかなか面白い。かつて話題になった「のだめカンタービレ」同様に、クラシック音楽の演奏者の物語ですが、音楽に生きる高校生らの青春群像といった物語です。ストーリーも去ることながら、絵の完成度が高いです。練馬を思わせる街の雰囲気も素晴らしい出来栄えですが、楽器の演奏シーンも今までのアニメになかったくらい力を入れてます。第1話に出てくるベートーベンのクロイツェルソナタの演奏シーンなんてボーイング(弓の動き)なんて実に細かく描いてます。

「のだめ」ではラフマニノフのピアノ協奏曲第2番やベートーベンの交響曲第7番が取り上げられ、それらのCDが売れるという現象が発生しましたが、「四月は君の嘘」でもショパンのピアノ作品などが売れたりしてもおかしくなさそうな気配・・でも放送がノイタミナで深夜枠だから、火がつくのは難しいのかな。ゴールデンタイムにそのまま放送されても良さげな作品なんだけどな。

投稿者: Franklin@Filbert 投稿日時: 2014年11月28日(金) 10:37