深圳滞在も、はや4日目。今日は土曜日ですが、朝ごはんの後ホテルの部屋でゆっくりして、メールその他の対応など。西海岸はまだ金曜日の午後なので、若干のやりとりがあります。カンファレンスには重役出勤して、ほどなく午前のセッションがほぼ終了。午後使う会場にまずワイヤレスマイクの電源を切りに行って(バッテリー節約のため)、その後早めのランチを済ませ、再度会場へ。セッティングを変え、いくつか確認するためです。
というのも、私がしゃべる予定の部屋は昨日から、スピーカーなどの配置がおかしい。スピーカーが2つある場合、通常左右に配置するものですが、ここでは2つとも左側に重ねて置いてありました。これでは部屋の右側のオーディエンスには聞こえにくいですし、壁をはさんだ左隣の部屋にも迷惑。ミーティングオーガナイザーもそのあたりにいたりいなかったりなので、昼休みの間に勝手に一つを右側に移動。さらに椅子を二つ持ってきて、床に置いてあったスピーカーを椅子の上にセット。こうすることで低音のこもりがカットされ、また椅子に座っている聴衆の耳の高さに近くすることで、人の声などの中音域が部屋の中を通りやすくなります。
それでも午後の最初のセッションを聞いていると、一部の人の声がこもり気味なので、午後3時半からの私たちのセッションの前に、ミキサーのトーンコントロールで低音をカットし、中高音を少し強調することで、かなりクリアなサウンドに。こういうちょっとしたことで、ぼわーんとして聞き取りにくかったプレゼンターの声がぐっと聞き取りやすくなります。
さらにレーザーポインターが消えていたので、これは運よくスタッフを見つけてゲット。本当は予備の電池もゲットしたかったのですが、できませんでした。そしたら案の定、途中で電池が弱ってきたのですが、もうひとりのチェアーの方が自前のを持っていたので事なきを得ました。いつもは私も必ず自分のを持って歩くのですが、今回は痛恨の忘れ物となってしまっていたのです。
昨日も書いたように周囲が相当うるさいこともあり、さらに今回はセッションチェアーも兼ねていたのでちょっとだけ出しゃばってというか手を出して、できる限りベストの状態にして臨みました。自分はつくづくこういう仕事に向いているのではないかと思います(笑)。
今回いろいろな発表を聞いて、日本人の方のもいくつか聞きました。最初に英語が苦手でとか一言入れる方がいますが、これは絶対やめるべき。それがさくっと言えるくらいなら発表内容も十分伝わります。他の人たちの発表聞いてればすぐにわかりますが、英語が苦手なのは日本人だけではありません。でもみんな堂々と(開き直って)発表しています。
もっと問題なのは、英語云々以前のこと。1枚1枚のスライドにデータをこれでもかと詰め込んでいたり、同じようなスライドが延々と続いたり。日本語で発表してもそれちょっとひどいでしょというもの。学生じゃなくて大学教員とかだと研究室内でリハーサルとかしないのでしょうか?もしもプライドが邪魔してできないのだとしたら、そのせいでもっとひどい大恥をかいているということに気がつく必要があります。それも個人的な恥にとどまらず、日本のイメージにもよくないし、他の日本人にまで恥ずかしい思いをさせることになります。
さらになぜ?と思うのは、どう見ても全然練習してきてないケース。原稿を読んでいてさえつっかえつっかえというのは、どういうことか。私だったら原稿を書いたとしてもそれが必要なくなるまで練習します。かのスティーブ ジョブスでさえ大事なプレゼンはこれでもかというほどのリハーサルを繰り返したと言われています。自信ないならなおのこと、とことん練習すべきなのに、どう見てもその形跡が感じられないというのは、聴衆をなんだと思っているのかと言いたくなります。
地元中国の人で、ボスが急に来られなくなったので、ピンチヒッターで発表した大学院生がいました。彼女は思い切り原稿を読んでいましたが、練習の成果が伺われ、しっかりと、ほとんどよどみなく読んでいました。座長も感心して褒めていました。
もしかしたら、行きたくもないのに上から言われて仕方なく来たなんていう贅沢な悩みの方もいるのかも知れませんが、それにしても口頭発表するならそれなりの準備はすべきです。さらに想像して、どうしても人前ではうまく話せないタイプで、口頭発表なんか絶対したくないのに、何らかの理由で教授とかから本当に無理やり行かされているとかだとしたら、かわいそうな本人のせいではなく、その教授に大きな問題ありということですね。
今回のカンファレンスで、日本人はとりわけ英語が下手とは思わなくなりました。上手な人もたくさんいますし。でもプレゼンが下手。これは断トツに下手な気がするようになりました。ちょっとした工夫や真面目な練習で、少なくとも人並み程度までは簡単に改善できるのに、どうしてわざわざあんな、後で自分でも思いっきり落ち込みそうなプレゼンをするのかなぁ・・・。
あと、これは日本人とは関係なくほとんどすべての人に言えることですが、レーザーポインタというのは電池で働いているので、ずっと光を出し続けたらあっという間に電池が消耗するということを認識していない人が多すぎる!光や音を出すというのは、半導体や液晶を動かすのと比べると、とても大きなエネルギーの消費なんです。そして電池っていうのは連続使用には弱いのですが、休み休み使えば、ある程度電圧を復活しつつかなり持つのです。にも関わらず、明らかに光が弱くなってきているのにずっとボタンを押し続けるのって電池に対する虐待以外の何物でもありません。知らなかった人はぜひ覚えておいて欲しい。
最後に思い切りぶちまけてしまってスミマセン。とにもかくにも私はこれにて今回の出張のすべてのミッション完了!明日は香港に移動して、あさってアメリカに戻ります。
投稿者: A-POT シリコンバレーのバ... 投稿日時: 2011年11月5日(土) 06:33- 参照(123)
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