今日はね昔、ばあさんが作ったもう一つの種類の陶芸をお見せしますね。お茶碗よりこちらの方が珍しいかも。日本では正確には「陶芸」とは呼ばないものですけどアメリカでは陶芸ももう一つのこれも同じ言葉なのです。陶芸もセラミックと言いセラミックもセラミックと言います。日本ではセラミックと言えば、色々な意味がありますね。歯もセラミックって言いませんか?そうなんです今日お見せするのは昔仕事で作っていたセラミックの歯です。大一番難しいのは前歯一本を作る時。絶対に両側の歯の色とマッチさせないと違和感が出ますから。前歯一本の時はいつも3本作りました。それでも同じお値段しか請求はできませんから普通は3本も作らないのですが、矢張り3本作ると全く隣の歯と分からないくらいに出来上がります。セラミックの粉は本当に色々な色があってメーカーも色サンプルを作っているのですがそれではとても足りずに50種類以上の色を自分で作っていました。
歯には歯髄、象牙質、エナメル質があるのはご存知ですね。セラミックにも全部それぞれ違う粉があり、技工士はそれぞれの粉を微量の水と混ぜて、歯髄、象牙質、エナメル質の層を作っていくのです。これも陶芸と同じように高温で焼くと20%は縮むので、それを見通して大きめに作らないとエナメルの位置がずれてきます。面白いでしょう?だから960度Cで焼いた後にこういう立体感が出てくるのです。一度焼いて最後に色づけをするのが普通なのですがばあさんは表面に色付けをしたことはありません。 全部中に入れてしまいました。というのは表面だけに色付けをしても光の関係で全く効果がない時が多いのです。因みに4本のブリッジの裏側はメタルです。メタルは普通、金、白金とパラジューム、その他の合金です。勿論安いメタルもありますが、金が一番です。
これはセラミックではないのですが金歯は最初にワックスで形を作ります。ワックスで正確に作って、型を作り、そこに遠心力で金を流し、型を壊して、金を磨くだけです。これは磨く前の第一大臼歯です。
歯って皆同じに見えるでしょう?ところが一本一本形が違うのですよ。そしてへこんでいる部分には反対側(下あごの)歯の飛び出している部分がちゃんとはまるようになっているのです。凄いですよね。人体の構造は。今日はばあさんの昔のお仕事のお話でした。ちょっと面白かったら↓をクリックしてランキングの応援をしてね。
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