宮内庁大膳課で主厨務められた渡辺さんが書かれた「昭和天皇のお食事」 拝命後、厨房内で受ける洗礼や大膳課でのさまざまな決まり事 こと細かい日本人がさらに事細かく細部にまで気を配る 調理やレシピ以前の掃除であったり、仕込みの段の中にある緻密な部分が面白い
火が同じ様に入り、味や食感が均一になるという事から大膳では素材の大きさが寸分違わず揃っているというのが基本中の基本、玉葱などは四角に切ってから使ったり サンドイッチは耳なしのジャスト 2x3センチの一口サイズであるとか 古漬けになったキュウリを薄く切り広げ
日系の方が漬けた梅としらす、紫蘇を一緒に
これをまた元に巻き戻して端から千切りにするとシラスも紫蘇も一緒に千切りに
すぐに感化されるのでそうめんの具を麺と同じ様にと思ったのだけそう簡単にはいかない ちなみに大膳では少しでも不揃いに切ったものは全部ゴミ箱に捨てられるとの事ダシを薄い金属バットにいれて冷凍庫、薄氷が張ったら取り出し
調理する者は--他の芸術、技術でもそうである--が決して不器用を嘆いてはいけない 不器用が魂を打ち込んで上がってきた者、、こういう人には器用一方の人は必ず押されてしまう--------当時の主厨長であった秋山徳蔵氏が書かれた「味」という著書の中の一説を信じてがんばったというくだりがあった
この秋山主厨長がモデルになったテレビドラマがTBSの「天皇の料理番」 秋山主厨長役は堺正章 今月CSで再放送されたらしい ちょっと見てみたい
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