7月22日、Foundry大手であるCHRTが第2四半期決算を発表。2Q05の要旨は以下の通り。(a) 売上額は$194million。前年同期比(以下YoY)24%減、同年前期比(以下QoQ)7%増。(b) 最終損益は$67millionの損失。3期連続の赤だが、1Q05の$85millionの損失から多少回復。(c) Wafer出荷数量は203.8K。YoY16.5%減、QoQ15.9%増。(d) 稼働率は1Q05の59%から65%へと回復。(e) ASP(平均単価)は1Q05の$996から$918へとQoQ8.3%減。(f) Consumer市場顧客のあるDeviceがEnd-of-lifeになり、0.13umの売上額がQoQ22%大幅減。以下、各項目毎に詳細をみていきたい。(1) 売上額2Q05売上は$194M。半導体市況の回復によりQoQ7%増となる。相変わらず3期連続の赤だが、1Q05の$85Mの損失に対し、今期は$67Mまで縮めている。3Q05売上予測については後述する。さて、売上内容の詳細はどうなっているのか。まずはTechnology別売上額から分析する。(2) Technology別売上額特筆すべきは、売上がQoQベースで伸びているにも関わらず、先端品である0.13um以下が1Q05の$58Mから$45Mへと減少している事である。これは、Consumer市場顧客のあるDeviceがEnd-of-lifeになった為、0.13um以下の売上額がQoQ22%と大幅減になっている。0.15um+0.18umは1Q05の$40Mから$47Mへと$7Mの増加。最も売上幅が大きかったのは、実はMatured Technologyである0.35umである。1Q05の$38Mから$50Mへと実に$12Mも増加している。市場では0.35umは3Q04をピークに減少傾向にあったが、ここにきての増加は特定市場向けICの需要が強含みで推移していると思われる。次にApplicationで見る売上額はどうなっているのか。(3) Application別売上額最も高い売上だったのはCommunication市場向けの$85M(売上全体の44%を占める)、次いでComputer市場向けの$66M(同34%)となっている。QoQで売上額が唯一減少したのはConsumer市場向けのみ。1Q05に$49Mだった売上額が今期は$31Mと、$18Mも減少している。これはConsumer市場向けProductがEnd-of-lifeになった為の減少である。次に地域別の売上額を見てみたい。(4) 地域別売上額売上額が減少したのは北米地域のみにつき、Consumer市場向けのProductがEnd-of-lifeになったのは北米顧客(かつ0.13um)であることが分かる。これにより、同社の北米顧客依存比率は1Q05の68%から今期は58%へと大幅減。ちなみにヨーロッパが17%、アジア・太平洋地域が16%と続く。それではWafer出荷数量と稼働率はどうなっているのか。(5) Wafer出荷数量と稼働率半導体市況の回復もあり、今期のWafer出荷数量は203,800枚であり、QoQ15.9%増。これを受け、稼働率も1Q05の59%から今期は65%へと緩やかな回復をみせた。尚、来期の稼働率は70%を予測している。次にASP(Average Selling PRice)と稼働率の関係を見てみたい。(6) ASPと稼働率2Q05のASPは$913であり、1Q05の$996と比べて8.3%減となっている。これはProduct Mixに起因するところが大きく、またMature Technologyでの値下げ圧力が強かったことも挙げられる。また、ASPが900ドル台前半まで落ち込んだのは、繰り返しになるがConsumer市場向けProductがEnd-of-lifeになった為、0.13umの売上額が減少したことに起因している。来期のASP予測も含めて、3Q05の見通しは以下の通り。(7) 3Q05 Outlook(a) 90nmといった先端品の出荷が増加すること、及び半導体市況の回復により3Q05売上は46%増を見込む。(b) これにより稼働率は70%に上昇。(c) 0.13um以下が全体売上に占める割合は40%に上昇する。(d) また、90nm単体では、全体売上の22%を占める。(e) 損失は$47Mへと縮小。(f) ASPは90nmのRampにより、2Q05の$913から$1,063 +/-$20へと大幅増(QoQ14-19%増)。(g) Consumer市場からの需要が最も強く、Communicationが続く。Computer市場は弱含みで推移する。(8) 特筆事項注目すべきは来期の売上予測額。$283Mの売上を予測しており、実にQoQ46%もの急増である。これは2005年6月から出荷を開始した、同社初の300mmラインからの90nm売上が大きく寄与することになる。これにより、3Q05は0.13um以下(90nm含む)売上が全体売上の40%を占めることになり、また90nm単体では22%も占めることになるという。$283Mの22%ということは$62Mであり、同社にとって4Q05には90nmが最大のRevenue Driverになることは間違いない。尚、90nm+300mmの市場価格は7000ドル前後で推移していると思われる。同社は90nmに関しては、TSMC・UMCに次いで後発組となるので市場価格よりも更に10-15%の安値でビジネスを取りに行くと推測するのが妥当であろう。となると、6,000ドルという価格で$62Mの売上を予測しているのであれば、出荷数量は約10,000+枚を見込んでいることになる。余談だが、同社のFab7(300mm)の生産キャパは2Q05は9,300枚/四半期だったのに対し、3Q05には51,300枚/四半期まで増加する(8inch換算)。月産に換算すると7-9月期には17,100枚/月となる。(9) 所感少しづつ損失額を減らしてきているものの、相変わらず赤から抜けきれずにいるCHRT。同社にとって稼働率80%がBreakeven Pointといわれており、3Q05稼働率予測は70%。$47Mの損失を見込んでいる。但し2005年6月、同社初の300mm工場から90nmの出荷が始まった。3Q05には90nm単体で売上全体の22%を占めるというのだから、年末にはRevenue Driverとなることは間違いない。同社の今後の成長は90nmのプロセスをいかに早く安定させることができるかにかかっているだろう。また、Arthur Kuo氏が抜けた後、どういう体制で取り組んでいくのか、これも同社の今後に大きく影響することであろう。

投稿者: シリコンバレー発 脱藩組の挑戦 投稿日時: 2005年7月24日(日) 00:42