昨日(4月9日)カリフォルニアベイエリア一帯で、携帯を含む電話が全て不通になるという事故がありました。サンタクルーズエリアも影響があり、静かなオフィスに「連絡がつかないぞ」というEメールがどんどん舞い込むという奇妙な朝になりました。これがネット時代であったから一応は仕事になったものの、銀行はすべて閉店、またクレジットカードも店頭で全く使えない、ビジネスに甚大な影響をもたらしました。銀行は全てオンライン業務ができないからなのか、と思ったら、そうではなくて、オンラインのセキュリティーシステムを使っているので、入り口の開錠ができなくて、誰もオフィスを開けられなかったからなのだそうです。はじめから私のボスは「日曜日でCWA(ケーブル労働者組合)とAT&Tの契約が切れたはず。これはアクシデントじゃない。内部の犯行に決まっている。」と言っていました。その日のうちにこれが光ファイバーケーブルをマンホールから侵入した何者かがチェーンソーで切断したからだということが明らかになりました。(関連記事)AT&TはTwitterまでも使って、懸賞金を出して犯人探しをしています。わたしはアメリカで労働者の権利がすごく尊重されないこと、身近な人々が組合活動全般に関して諸悪の根源のように言うことにときどきびっくりします。日本で大企業に就職するとホワイトカラーでも新入社員は全員組合にも加入させられるのとは大違いです。CWAのおかれた状況がどうであったかはよくわかりません。組合員の不満に対しても心情的にはなんとなく同情してしまいます。でも「スト」とかでなくていきなりチェーンソーでケーブルを切断、というのは消防や警察といった市民の安全のインフラまで停止させる反社会的な行為です。CWAの中の政治に不満だった少数者の犯行なのか、それとも組合の立場を悪くさせたい何者かの犯行なのか、真相はいまだに闇の中です。

投稿者: みーぽんのカリフォルニアで社会科 投稿日時: 2009年4月10日(金) 10:24