日曜日の夜。子供達を寝かしつけた後でふとスマホに手を伸ばすと、Facebookの電話機能に着信がある。送信元は僕の幼馴染。彼とは実家が徒歩1分程度でお互いの誕生日も近く、親同士も友人だったので、物心つく前から一緒に遊んでいた友人。

ただ、最後に話したのは高校生の頃だったと思う。大学に進学して以降は全く音信不通になっていた。ただ、比較的最近、郷里のFacebookグループがあることを発見し、僕も参加。そこに彼が参加していて、どちらかがフレンズ申請して繋がっていた。が、これといって特に話しはしておらず、お互いの投稿に時折コメントを残す程度の付き合いだった。

僕が社会人になってから実家に帰省すると、親から彼が何をしているかは聞いていた。彼は、某有名百貨店に勤務して、そこで出世したそうだ。その後は彼の実家が引っ越してしまったため、親からの情報も少なくなったが、逆にFacebookで彼と繋がったのでダイレクトに彼の近況は知れるようになった。どうやら、転職して、某有名生命保険会社で部長だったかもっと上の役職についているらしい。

そんな彼が突然に、時間があるときに聞きたいことがあるので連絡欲しいと言ってきた。一体なんだろう? ちょっとドキドキしながらFacebook電話してみた。

数十年ぶりに聞く彼の声は、自分が思い描いていた子供の頃の声とは大きく違っていて、一体誰と話しているんだろう?という不思議な感覚を覚えたが、それは彼も同じだろう。日本は勤務時間ということもあって、手短に挨拶を済ませて本題に。

彼が聞いて来たのは、「日本には印鑑証明があるけれど、アメリカにはサイン証明なるものがあるのか?」ということ。自分の経験ではそういうものは見たことも聞いたこともない。家を買うときには、権利書云々にサインをするが、サイン証明なるものは出さず、代わりに公証人が私がその書類にサインしたことを証明してもらう形をとった。これはサイン証明とは言えないだろう。

で、そのように伝えて電話は終わった。

彼がその質問をしてきた背景は次のようなものだった。

保険金を子供か孫に受け渡す必要が出たが、その受理者がアメリカ在住で、その受け渡しにサイン証明が必要と言われたのだが、そういうものがあるのかを知りたいとのこと。

話からすると、印鑑証明の代わりになるようなものなので、これって日本人または日系人に関係したものなのかな?と思い、領事館のサイトを見て見たら、確かにそういうものがあることを発見。

領事館では、遺産分与などのために署名証明書なるものを発行しているとのことでした。

こんなものがあったんだねぇ。ひとつ勉強になりました。

次回、日本帰国時には会いましょうと約束しつつ会話は終了となりました。

投稿者: Franklin@Filbert 投稿日時: 2019年10月6日(日) 07:06