実は、先週末から日本に来ております。
今回は3週間の滞在ですが、うち最初の2週間は東京オフィスに出社して通常勤務扱い、最後の1週間は有給休暇をいただきます。今回は出張ではなくて個人旅行なのですべての費用は自腹です。

私の勤務先は東京駅の目の前にあります。
また、私の実家から最寄のJR駅までは徒歩10分弱で、その駅から列車を乗り継いで東京まで行くこともできますが、1日に20本ほどの高速バスも駅で停車します。高速バスを使うと、乗り換えなく東京駅まで直通で行けるので非常に便利です。が、いかんせん、片道1.5時間から2時間弱かかってしまうのが難点です。

なので、今回は基本、都内の格安ホテルに滞在することにしました。

が、木曜日は自宅勤務させてもらい、今日金曜日は公共交通機関でオフィスに向かいました。さて、その移動時に本でも読もうかと思い立ち、携帯アプリのフリー文庫を探したところ、「蟹工船」が出て来たので、おもむろに読み始めました。

蟹工船、言わずと知れた大正プロレタリア文学の金字塔ですよね。って、なんのことかさっぱりですが、社会の授業でその作品や作者のことを習ったのは覚えています。が、いかんせん、その作品自体よりも、作品をとりまく喧騒がなんだか難しい話なんだろうなと僕に思わせてしまい、作品を手にしたことはありませんでした。

で、今回読んでみたんですが、いや、いや、これがまたどうしてどうして、なかなかに面白くて、良い意味でびっくりでしたね。

ページ数は250ページ程度でしたでしょうか。約二時間程度で読み終わります。

大正時代の作品とあって、言葉の言い回しとか古めかしい(古語めいているんじゃないか)のだろうと勝手に邪推していたんですが、現代風な言葉遣いでそれほど違和感ありあませんでした。これ、以前、ドグラ・マグラを読んだ時にもそんな風に思ってしまっていたんですが、大正時代の作品ならもう現代と言葉に大きな違いはないことが分かります。

比較的最近、蟹工船が静かなブームになっていましたが、なるほど、現代のブラック企業に通じるものがありますよね。

この話、最後に大どんでん返しがあったりして、物語としても面白く書かれています。

投稿者: Franklin@Filbert 投稿日時: 2019年7月11日(木) 18:53