お久しぶりです。またしばらくブログ更新が滞ってしまいました。仕事が立て込んで、一昨日は久々に完全徹夜することになりました。その徹夜翌日も出社しましたが、思ったよりも眠気は感じずで意外と平気でした。まだまだ若い なんて訳はなくて、当然ながら、もうやりたくは無いです、はい。

さてさて、本題です。今回はベイエリアに残された僕にとっての未踏峰ラーメン店についてです。

日本のラーメンが大流行りのアメリカ。ベイエリアにも日本の有名ラーメン店が店舗を開くようになりました。そんな一軒、Palo Altoにオープンしたラーメン凪(なぎ)。昨今、ラーメン屋はSan Franciscoに出店することが多い中、Palo Altoにオープンなんて嬉しいじゃないですか(本当はSan Mateoに来て欲しい)。風の噂で聞いたところ、なんでも、この店は日本でも人気のあるラーメン店で、魚介系出汁にこだわっており、オープン当初はアメリカで思うように食材が集まらないため満足のいくスープができず店を開けられなかったとか、普段でも2時間待ちとか、さすがにそれ本当?みたいな噂を耳にしておりました。

勤務先がSan Franciscoの今、ランチにPalo Altoなんて無理なんですが、基本、週一度は自宅勤務していまして、そのタイミングで同じく自宅勤務していた近所の友人と凪に行ってきました。

この店、午前11時オープン。混雑しているとの噂から、オープン前の10:50amくらいに店舗に到着するようにでかけました。

お店があるのは、Palo Altoの目抜き通り、University Ave.からちょっと横にそれたところです。

ほぼ予定通りの10:50amに到着したのですが、驚いたことに、もうこの時点で長蛇の列!

列は店の前から、店の隣の小道に入るように続いていました。僕たちも並びます。幸いにして、この店、席数が多いので僕たちも第一陣として店内に入ることができました。

店舗はこんな感じです。なかなかモダンなつくりになっています。

IMG_0339

のれん。いかにも日本っぽいです。新宿発祥なんですね。ひょっとしたら日本で行ったことあるかな。

IMG_0350

店内入ってすぐのところには待合席があります。列に並んでいる時から、スタッフが何人で来ているかを聞いてくれて、席の調整をしてくれます。一人客の場合には、カウンターが空いていれば前にいるグループを飛ばして優先的に案内していました。このあたり、間違いが起こらないようにしっかり管理してくれているのは好印象。

店内はこんな感じで、うなぎの寝床のように長細くなっています。
一番奥がオープンキッチンで、そこにはカウンター席が5席程度ありました。テーブル席はざっと50人くらいは入れたと思います。

IMG_0352

この店、席につくとこのようなオーダー表が出されるので、ここにオーダーを書き込みます。

オーダー表
IMG_0353

基本、メニューは4種類のラーメンとトッピング、それとライス系があるだけで至ってシンプルです。ラーメン屋にありがちな餃子や鶏唐揚げなどはありませんし(以前はあったような話も聞いた)、ビールもありません。このオーダー表で、油やニンニクの量、麺の硬さなどを細かく指定できます。

ラーメンについてくる基本のトッピングは肉(チャーシューか角煮を選択)と野菜(ネギかキャベツを選択)のみで、卵やノリは別料金です。なので、追加トッピングなしのラーメンはちょっと寂しい感じです。

豚骨ラーメン。基本トッピングはチャーシュー、ネギを選択。麺は細麺バリカタ、他(オイルとか塩気など)はすべてノーマル。
IMG_0343

細麺バリカタは、いい感じに仕上がってます(もっと硬くてもいいんだけど、許容範囲)。
IMG_0344

こちらはイカスミラーメン。やっちゃった感があるかと思いきや、これがなんと豚骨と絶妙にマッチしてます。

デフォルトトッピングは、キャベツ、角煮。麺は太麺の固め。
追加トッピングは卵。ニンニク多めで他はノーマル。
IMG_0355

見た感じ、ものすごいイカスミなんですが、これがめちゃくちゃ美味い。イカスミのコクと豚骨が絶妙にマッチしてます。

このイカスミも、単に黒いスープが乗っているだけじゃなくて、どっしりとした食べ応えのある真っ黒な何かが乗っていました。これ、何だろう?

IMG_0357

太麺はこんな感じです。麺もうまいです。
IMG_0356

替え玉もできます。オーダーしてすぐに出てきました。

IMG_0358

卓上の調味料や薬味類。
奥の二つの小瓶はもやしと高菜。手前には、酢、白ごま、魚介出汁の粉(ごまの右隣の低い円筒形の容器)、そして胡椒が置いてありました。

IMG_0340

もやしと高菜。もやしは黒ごまと和えてあり、高菜は辛い。
IMG_0342

チャーシューご飯。ニンニクのパンチがものすごく効いてます。
IMG_0341

凪のラーメン、噂で聞いていた純粋な魚介系ではなかったようで、ベイエリアでは比較的よく見る豚骨系のラーメンです。ただ、写真にあったようなイカスミラーメンの他にバジルラーメンと言った、「えっ!?」と言いたくなる創作ラーメンがありますが、イカスミラーメンは素晴らしく美味しかったのでバジルラーメンも期待できそうです。基本の豚骨ラーメンの味は、日本の長浜ラーメンに近いような気がします。

さて、お店なんですが、店員さんは数多くいますが、どうやらみんな中国系の様子。日本人らしきスタッフは見つかりませんでした(いるのかもですが)。皆、「ラッシャイマシー」と片言の日本語を使いながらテキパキと働いています。

キッチンスタッフも皆中国系のようです。ピアスにマスカラの女性が手際よく麺を茹でていました。正直、見るからに学生バイトのような感じでしたので、あまり期待できないのかも…と思い始めていましたが、仕事ぶりはしっかりしていて、茹で上げる前に大声で「メンアガルヨ!」と他のスタッフに伝えると、他のスタッフがラーメンどんぶりを用意するという手際の良さを見せていました。

この店、日本の他にアジアを中心に結構な数の店舗を展開しているようで、店の運営ノウハウはしっかりとしているようです。きっちり社員教育が出来ているんだろうなと良い印象を受けました。大勢のお客さんを上手にコントロールして席に案内し、オーダーの取り方や、支払いなども(日本のように出口のキャッシャーで支払う)そつなくこなしていました。

当初、この店の噂から、勝手に、堅物なラーメン職人がこだわりのラーメンを出す店なのかと思っていたんですが、どうもそういう雰囲気ではありませんでした。作業は完璧にマニュアル化され、教育を施されたスタッフが効率良くこなすラーメンフランチャイズな店といった感じでした。それでも、ラーメンは十分に美味しかったですよ。日本で食べる豚骨ラーメンそのものな感じで、日本からの出張者でも十分に満足できるレベルだと思います(言わずもがなですが、高額であることは除いて)。

自分の独断と偏見で言わせてもらうと、San Franciscoの麺匠や「ひのでや」は、ラーメンにこだわりのあるシェフが自らキッチンに立って至極の一品を出す店。

凪は、教育されたスタッフが店を回す効率を押し出した店、といった感じを受けました。でも美味しいですが。

次回はバジルラーメンにチャレンジしてみます!

追記:
先ほど、たまたま日本のラーメン凪のウェブサイトを見て知ったのですが、日本のラーメン凪には、Palo Alto店の4種類ラーメンの他に、煮干しラーメンなるメニューがあるようです。なので、「ラーメン凪は魚介系(煮干し)ラーメンだ!」という噂は、日本のラーメン凪の話で、Palo Alto店には該当しないかと思われます。

541 BRYANT STREET
PALO ALTO, CA 94301
Ramen Nagi

投稿者: Franklin@Filbert 投稿日時: 2018年11月9日(金) 09:09