私の部署の同僚の8割くらいはCPAの資格を持っている。日本で公認会計士というと監査法人やコンサルティング会社に所属するか、あるいは独立開業するパターンが一般的で、企業の経理部門で財務会計業務に携わっている人はそう多くない。しかし、アメリカでは、経理部門の中でも特にSEC reporting に関わる人であればCPAは必須の資格といえる。キャリアパスとしても、public accounting(監査法人での会計監査)を経て、企業の経理部門に移るケースも珍しくない、、というかそういうケースが非常に多い(私の同僚の多くが監査法人出身)。また、indusry での経験を積んで、audit firm に戻るというパスも普通に存在する。アメリカでは、CPA の合格率が日本より高く、また科目合格制度なので、最終合格に至るのはそれほど難しくない。有資格者をビジネスの世界に多く送り出し、実務を通じて成長&競争してもらう、というのがアメリカの基本的な発想。会計士&弁護士の多さはビジネスインフラの充実を実現し、国としての競争力強化にもつながる。 さて、前置きが長くなってしまったが、1年半前くらいに同僚からCPA受験を勧められ、この1年間くらい、細切れの時間を使って勉強し(本ブログを読むと遊んでばかりいるように思われるかもしれないが)、先週、ようやく最後の科目の合格を確認することが出来た。全部で4科目あるのだが、科目ごとの受験が可能なので1科目ずつ集中して勉強してクリアしていくという作戦で、結果、全科目一発でパスすることが出来た。科目によっては実務で得た知識でかなりの部分をカバーできたので、平均的な合格者に比べて勉強時間はかなり少なく済んだと思われる。さて、CPA全科目合格は果たしたが、正式なcertificate/licenseを得るには所定のethicsのコースを修了し、その上でlicense取得に必要な実務経験があることの証明書を作成し上司にサインしてもらう必要がある。事務手続きといえばそれまでだが、実際にcertificate/licenseを得るのは2,3ヶ月先になるかもしれない。受験勉強、それぞれの科目の感想に関してはまた別の機会に気が向けば書こうと思う。
投稿者: シリコンバレー駐在日記 投稿日時: 2007年6月8日(金) 20:09- 参照(398)
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