書籍:「アイデアのつくり方」(★★☆)コメント:異動後、纏まった時間が取れないのが辛い所であるが、新規事業を担当していた際に購入した書籍。1940年頃に原著(初版)が出版された広告に関する書籍。著者のジェームス・W・ヤング氏は、「アイデアこそが、広告に精神と生命を吹きこむ」と考え、本書籍に於いて、アイデアづくりの手法を単純明快(70頁)に纏めている。内容自体は、よく纏まっているとも言えるし、目新しい事が記載されている訳では無いとも言える為、その評価は分かれるところ。まあ、当たり前の事を、当たり前に遂行する事が如何に難しいかという事なのだと思う。尚、日本訳は、正直読み辛い。先ず、アイデア作成の基礎となる一般的原理については大切なことは以下の通り。●アイデアとは、既存の要素と新しい組み合わせ以外の何ものでもない。●既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性を見付け出す才能に依存する所が大きい。更に、アイデアを作る手法は、以下の通り。1.資料・データの収集:整理方法として、カード索引法、スクラップ・ブックを活用する。1)特殊資料:製品、販売先に関する情報 ⇒アイデアを生むかも知れない関係性が見付かるものである。2)一般的資料:例えば、大学の一般教養科目の様な知識のこと。 ⇒その組み合わせにより、アイデアが生まれるチャンスとなる。2.データの咀嚼:ある事象を様々な角度・組合せから検討する。そして、不完全且つ部分的なアイデアでも構わないので紙に書き留めておく。3.データの組合せ:取り組んでいる問題を、一旦完全に心の外に放置しておく段階。言い換えると、無意識の創造過程と呼ぶ事が出来る。4.発見の瞬間5.アイデアのチェック:アイデアを現実世界に適合させる為に、理解ある人々の批判を仰ぎ、忍耐強く手を加える必要がある。尚、アイデアマンと呼ばれる人達は、この適用段階を通過するために必要な忍耐が欠けている場合が多くある。また、本手法を、巻末の解説にあるデカルト「方法序説」と比較してみるのも面白い。1.明証:注意して即断と偏見を避けること。2.分析:自分の研究しようとする問題を出来る限り多くのしかもその問題をもっともよく解決するのに必要なだけの数の小さい部分に分ける3.総合:自分の思想をある順序に従って導くのがよい。4.枚挙:最後に、何の見落としも無かったと確信出来る位に完全な枚挙と、全体にわたる再吟味をしなければならない。アイデアのつくり方アイデアのつくり方(1988/03)ジェームス W.ヤング今井 茂雄商品詳細を見る

投稿者: YES AND .blog 投稿日時: 2009年6月7日(日) 05:02