先週、木曜はサンフランシスコで、金曜はパロアルトで、それぞれ日本から来た方々とレストランに行ったのだが、いずれも大入り満員であった。ちょうどバレンタインデーを控えていたのでそのせいもあると思うのだが、それにしても、木曜なんか、サンフランシスコは最近話題の高級目なレストランは全て満杯で予約も取れない状態・・・。木曜のみならず、その手のお店はどこも予約が取れるのは2週間先、みたいな状態だったのでバレンタインは関係ないかも。ここ一ヶ月ほどシリーズAの投資(ベンチャーが起業して最初にベンチャーキャピタルから受ける増資)の話も増えている。メディアで出てくる話も、特にIT系は突然シリーズAが過半を占める状態。Wilson Sonsiniというシリコンバレーで一番有名な法律事務所があるのだが、そこでパートナーのYokumも1月12日にはI saw a Series A term sheet today ... wonder when I'll see the next one.「今日シリーズAの条件提示書を見た。次はいつか」とTwitterしていたのに、2月13日にはWorking on 5 Series A financings「シリーズAを5件やってる」とのこと。(2月13日のはそのあとに and a very sad bankruptcyというのが続くのではあるが)。当地でも、一部の企業ではレイオフが始まっているが、2001年のドットコムバブル崩壊の規模には全然なってないのでした。まぁ、多分今年はひたすら悪化、来年もさらに悪化、光明が見え始めるのは来年末くらいか、というのが私の個人的予測なので、まだまだ恐ろしいことがあれこれ起こるとは思うが、多分2001年レベルにはシリコンバレーはならないんじゃないだろうか、と。こちらのMcKinsey Quaterlyのレポートによれば、2001年には、IT業界の利益(もっと正確に言うとEBITA)はな、な、なんと99%下落したと。つまり業界全体の利益が海の藻屑となった。レポートでは1973年からの4回のリセッションで、それぞれ消費者グッズ(Consumer Discretionary)、エネルギー、金融など10の業界の利益がどれくらい落ちたかを調べてあるのだが、2001年のITを除くと、最悪なのが1980-1982年にかけての素材産業の72%、1973-1975年の消費者グッズ系71%のマイナスがあるが、それぞれ3年かけての下落。ITは2001年の1年間で業界が吹き飛んだわけですなぁ。大変であった。やれやれ。というわけで、今回はso far世界の他の地域に比べるとかなり緩和された影響を受けているシリコンバレーでした。

投稿者: On Off and Beyond 投稿日時: 2009年2月19日(木) 23:36