最近、フィレンツェの大聖堂での落書き事件についての記事をよく目にする。心ない行動でかけがえのないものが汚され、傷つけられることに気分が悪くなる。そして、今年ドイツに行った際の嫌な思い出も蘇った。ケルンの大聖堂に行ったときのこと。素晴らしい建築を目の当たりにして、人間の偉大さを感じた。南塔の階段を上ると上まで行けると聞いていたので、上ることにした。人がすれ違うのが大変なくらいに狭い螺旋階段を延々上っていって、ふと目に付いたのが、「落書き」。
その量は上に行くほど増えていき、一番上の展望台では至る所にびっしりと落書きがされていた。いくつかは日本語もあった。こんな歴史ある建築物に平気で落書きできる人たちの気持ちが理解できなかったし、とても悲しかった。
その時も、今回の事件でもそうだけど、ずっと以前にチェッカーズ(ってもう知らない人が多いのかな?)がテレビ番組(たしかベストテンだったか)に出たときの事を思い出した。チェッカーズのメンバー(たしかリーダーの武内亨)が、イギリスにあるジョンレノンが少年時代に過ごしたストロベリーフィールズに落書きをしたって話をしてた。子供心にめちゃくちゃ気分が悪かった。彼がビートルズを好きだって知ってたし、私も好きだ。ビートルズファンがビートルズゆかりの地を平気で傷つけたわけだから。ケルンの大聖堂もフィレンツェ同様に世界遺産に登録されてる。そんな建物に平気で落書きする人がいる。日本でも歴史ある寺院の壁に落書きしたり、壁自体を削り剥がしたりする人がいる。街のシャッターや壁に落書きする人もいる。罪の意識がないから平気でやるんだと思うけど、止めて欲しい。人のもの、みんなのものを汚すのは止めて欲しい。
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