年賀状で良く見かけるが、"A Happy New Year!" という書き方は間違いである。正しくは "Happy New Year!" となる。どっちでも大して違わないよなあ、と思ってしまう人はネイティブの考え方が分かってない人らしい。そこで、もう随分前になるが(このエントリはぎりぎり1月中だ)、元同僚にIMで聞いてみた。英語の質問の内容によっては、直接会って話すよりIMの方が適している気がする。
まずは前フリで軽い質問から。なんとなく原文をコピーしてみる。
僕:English Q for a new year?
マイケルさん: Sure!
僕: for the phrase above, "a new year" or "the new year"?
マ: either
マ: "a new year" - any new year, but 2008 implied.
マ: "the new year" - the year 2008
で、あっという間に「プログラマにおくる英語の冠詞の使い分けの法則」の反例がでてきたような気がする。この説明の仕方は確かに有効(間違いの量はかなり減らせる)だけど、インスタンスの生成と参照だけで全て説明できるなら苦労しないよね。
そして本題。
年賀状に書くとき、"A Happy New Year!" とだけ書いたりしたら間違いなんでしょ?
「それだけしか書かないなら間違いだ。"You have a happy new year!" なら正しいけど」
日本人の書く年賀状では、"A Happy New Year!" の方が多いんだよね。
「お前も書いたことあるのか?」
…ある。
「やーい。"A happy new year to you!" ならOK だ」
うーむ。何が違うわけ?
「"A happy new year what?" ってなるな」
意味が分からないよ。
「英語を話す人として、"A happy new year" で止まると、『で、何?(what?)』って聞きたくなるんだ。話の断片というか、まだ途中な感じがするんだよ」
"A happy new year to you" だって文じゃないじゃん。動詞が無いじゃん。これは断片じゃないの?
「文じゃないけど、それぐらいだったら十分だ。まとまったフレーズだからかなあ?」
まあ…そうかも…ね。
「"A happy dog!" と同じ感じだな。いきなりそう言われると、『で、犬がどうした?』と思う。"A happy dog jumped high." と言われると納得する。"A happy new year!" だと、『新年がどうした?』と思う。"A happy new year to you" だと、全体の意味が分かるから納得」
なるほど。でも、"A" がつかない "Happy New Year!" ならおかしくないんだよね?更に短いのに。
「うううううむ。なんでだろう?」
…挨拶だから?
「おお、それは良い言い訳だ」
Good morning を A good morning と言わないのと同じ?
「うん、それでいい気がする。」
「"Happy new year (to you)"」
「"Good morning (to you)"」
「to you をつけてもいいけど、つける人は多くないね」
え。じゃあ、"to you" がついてたら、"A" が合っても無くても正しいわけ?
「そうなるな…。おい、こんなことこんなに考えたこと無いよ!」
分かった。"A" つきの "to you" はフレーズ。ついてないなら挨拶。"A" だけついてるときは断片で気持ち悪い。OK?
「OK!」
というわけで、改めて書き直してみると、自分のしつこさに慄然とする。こんな面倒くさい話に付き合ってくれる人にはいつも感謝している今日この頃である。今年もよろしく(彼は日本語読めないけど)。
投稿者: admin 投稿日時: 2008年2月1日(金) 00:49- 参照(278)
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