Openworld 2007 4日目(水曜日)はこの展示会最大の見せ場となる、ラリー・エリソンの基調講演が行われます。基調講演スケジュールを見ると、12:45 - 2:30のスロットにラリー・エリソンとマイケル・デルの顔写真が並んでおり、二人が一緒にステージに出てきて掛け合いトークでもするのかとも期待したのですが、実際は最初にマイケル・デルが、その後にラリー・エリソンがステージに立ちました。
基調講演の内容はIT系のWebサイトで詳しく取り上げられるでしょうから、詳しい内容はそちらを見てもらうとして、自分が感じたことだけ端的に書いておきますと、これといって面白みのなのない基調講演でした。
デルは、Dellのサーバーの上で、Oracle VMとOracle Databaseのデモを行いました。VMのおかげで、Databaseの運用を停めずにサーバーを切り替えることができまっせ、これでシステムを停めずにメモリ増強やマシンのパワーアップができまっせ、というもの。
次いで、デルが次に出すラップトップの紹介。タッチパネルがついているのですが、このタッチパネルは同時に複数のタッチしたポイントを認識できるというもの。従来のタッチパネルは、指一本でパネルの一部をクリックしたり、ある地点から別な地点へ線をひくような動作を認識できますが、次の製品は5本指で一度に画面を触ってもそれらすべてを同時に認識できますというものでした。これ、誰もが同じことを思ったんじゃないかと思うのだけれど、iPhoneが既に複数タッチの認識を可能にしていますが、それの二番煎じに見えたのではないでしょうか。事実、僕の後ろの席の人たちも、これiPhoneで出来ているじゃんみたいなことを言ってました。
その後も新製品紹介がいくつかあったのですが、なんだかジャパネット高田かなにかのPCのテレフォンショッピングを見ているようで、これ基調講演でやるほどのものなの?というのが正直な感想。
最後に、デルは環境を大切にしていく会社ですよ!グリーンですよ!という理念みたいなものを説明して終了。流行のトピックに触っておくかみたいな感じにも聞こえました。
マイケル・デルがステージを去った後、ステージにあがってきたのは、驚いたことにビリー・ジョエル。この夜のOpenworldパーティで演奏する人です。ビリー・ジョエルはOracleの創業30年の祝辞を述べ、「私は30年でこうなりましたよ」と被っていたベースボール・キャップを脱いで、はげ頭を聴衆にさらして笑いを取っていました。彼の紹介で、ラリー・エリソンがステージ上に現れ、ビリーは奥へと下がっていきました。
細かいことですが、このラリー登場の時に流れていた音楽はレニー・クラビッツのもの。今夜のパーティではレニー・クラビッツも演奏するから、ひょっとしたら敬意を払ったのかも!?
さて、ラリーの基調講演ですが、こちらもこれといって面白みがありませんでした。
Oracle VMと、Oracle Fusionの話があり、その後は、聴衆からの質疑応答となりました。
ちょっとだけ面白かったのは、その質疑応答での一幕。
ある質問者が、「マイクロソフト製品を買うとそのお金の一部が発展途上国にチャリティとして使われるが…」と言ったところで、ラリーはその発言をさえぎり、
「それは正しくない。マイクロソフトの慈善活動はかつてビル・ゲイツが持ち株を売ってそれをファンドにして始めたもの。今、マイクロソフト製品を買っても、チャリティにはマイクロソフトの利益になるだけでチャリティには一銭も使われない。」
と多少息荒く話していました。かつてのラリーの一面を垣間見ることができました。
また、こちらは最近の定番質問ながら、「次に買収する会社は?」の質問に対して、
「メールを送れば教えよう。でも、それで儲けても利益は私にくれよ。」
という感じで基調講演は終わりました。
ところで、この日の夕方、同僚から入場チケットが手に入ったから一緒に行こうと誘われたのですが、先約があったので断りました。ビリー・ジョエルのファンという訳でもないし…。でも、こういったイベントは好きだから、行っておいた方が良かったかな。
さて、今日はOpenworld最終日。これから会場入りしてデモブース・スタッフを勤めてきます!
投稿者: Franklin@Filbert 投稿日時: 2007年11月14日(水) 15:33- 参照(352)
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