この記事は、前記事ハードスケジュールな一年生の続きです
先週の土曜日のことです。夕方にピアノの先生がやってきて、ぴろ子はレッスンを受けていました。
ですが、疲れていたのでしょう、ぴろ子は傍目にもやる気なしな感じです。先生が「これは、こうするんだよ」と教えても、全然別なことをやっています。後ろでレッスンの様子を見ていた僕はぴろ子に先生の話を聞くように促します。ですが、ぴろ子の態度は改まりません。
先生も、何度か、「ぴろ子ちゃん、話聞いている?」と聞いていましたが、ぴろ子はピアノに手を添えて、脚を上に上げたり下げたりとバレエのポーズを続けています。
これには僕もブチ切れて、先生の目の前ながら、ぴろ子の腕をピシャリと叩きました。
叩いてから、あー、やっちゃった…と自省の念に駆られます。体罰すべきじゃないよな、それも先生の目の前で。先生も不愉快に思っただろうし、ぴろ子は泣きだすだろうから、レッスンも無駄になっちゃったな…
ですが、時すでに遅し。
ところが、意外にも、ぴろ子は文句も言わずにピアノレッスンを受け続けています。先生も、僕のしたことに触れずに、何事もなかったかのようにレッスンを続けます。
ですが、すぐに、ぴろ子の目には涙が浮かんできました。嗚咽も多少はじまりました。が、ぴろ子はぐっと堪えていました。そして、泣き崩れることなくピアノレッスンは終了。
レッスン終了後、まずは先生に謝りました。先生は、ぴろ子が泣き出さなかったことを褒めていました。確かに、僕もそれには驚きました。
ぴろ子はと言うと、泣きたい気持ちを飲み込んだのか、何事もなかったかのように平静でした。
隣の部屋にいたかみさんにも僕がピシャッと叩いた音がはっきり聞こえたそうなので、ぴろ子も痛かったとは思うのですが、6歳児なりに耐えたのでしょう。
ぴろ子、ごめんなさい。
言わずもがなですが、僕はぴろ子にプロの音楽家になって欲しいと思っている訳ではないです。ピアノが嫌なら辞めて良いと言っているのに、ぴろ子自ら「続ける!」と言っている以上、30分のレッスンは集中して欲しいと思っているだけです。でないとわざわざウチに足を運んでくれる先生にも失礼です。
ピアノの先生に、ここしばらくぴろ子が忙しいことを説明したら、ピアノの宿題を減らしてくれました。そして、先生の希望として、もし、ぴろ子がピアノを触る暇が全くなくても、週一回のレッスンだけは続けてくださいとお願いされました。あまに集中できないようなら辞めてもらって結構です、くらい言われるかと思っていたので、ちょっとホッとしました。
次回からのピアノレッスンは、かみさんに様子を見てもらうようにお願いします。
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