以前、記事に書きましたが、現在、日本では外国人旅行者向けに免税で商品を販売できる店が増えています。

特に、昨年10月以降、酒や化粧品といった消費財も免税対象になりました。小売店は、税務署から許可さえ取れば、物品を免税販売できるようです。

このサービス、日本人でも日本国外居住者であれば利用できます。そこで、先日、日本帰国時に立ち寄った幕張のイオンが免税サービスを行っていたので、そこで購入したものを免税にしてもらいました(イオン全店が免税サービスを行っているわけではありませんのでご注意を。イオンの免税取り扱い対象店舗リストはこちら)。

手続きは次のような流れで行いました。

まずは、買い物の流れです。
買い物にはパスポートを持参する必要があります。

  1. (免税取り扱い店舗の)イオンで普通に買い物を済ませます。支払いはレジで済ませます。
  2. すべて買い物が終了したら、サービスカウンターへレシートと買い上げた品物を持っていきます。
  3. 購入品が消耗品(酒・菓子・化粧品・食品など)の場合、サービスカウンターで、購入した品物が特殊な袋で梱包されます。この袋は一度開封すると、開封したことが分かるような仕組みになっています。免税して購入した消耗品は、日本国内で消費できないので、この袋に入れる必要があるのです。一般物品の場合、このような包装しなおしはないようです。
  4. 更に、サービスカウンターで、免税書類が作られます。この書類はパスポートにホチキスで留められます。
  5. サービスカウンターで消費税分が返金されます
  6. 免税を受けるには、買い物した額が次の条件を満たす必要があります。

     ・消耗品合算は5,001円以上、50万円未満
     ・一般物品合算は10,001円以上

    一日での買い物合計額がこの条件を満たす必要があるということに注意が必要です。例えば、初日に酒を3000円分買い、翌日に再び同じ店で酒を3000円分買っても免税にはなりません(同じ日に酒を6000円分買えば免税にできる)。

    また、一度免税申請を終了してから、同じ日に追加で何かを購入しても、先に済ませた買い物に合算して免税をしてもらうことはできません(例えば、2万円分買い物したので免税処理をしてもらい、その後、同じ日に同じ店で、追加で3000円分の買い物をしても、その追加分の買い物を最初に購入した2万円とあわせて免税にしてもらうということができない)。

    パスポートに張られる免税書類はこんな感じです。買い物した品名や値段などが記載されます。

    paper

    イオンのサービスカウンターでは、免税の処理に20分程度かかると書かれていましたが、実際のところ5分程度で済んだそうです。かみさんが手続きをしてくれましたが、これと言って面倒な手続きもなかったそうです。

    さて、次に日本を飛び立つ際に必要な手続きです。

  7. 成田で航空会社カウンターにチェックインする際に、「免税購入したものがあるのだが何か必要な手続きがあるか?」と聞いたところ、セキュリティゲート入口脇に税関と話せるインターホンがあるので、そこで税関スタッフと話をするように言われました。
  8. 購入した物品と免税書類の張られたパスポートを持って、そのインターホンで税関スタッフと話をしました(このインターホンがまた分かりにくいところにあります。僕が利用した第1ターミナルの南ウイングでは、セキュリティゲート向かって右脇に、スタッフ以外立ち入り禁止のサインがある箇所があり、そのサインのちょっと先にありました。一見すると、入ってはいけないように思えるので、これ、絶対誰かに聞かないと見つけられないと思います)。インターホン越しに、「免税書類は、セキュリティを通ったあと(出国手続きゲートがある部屋)に税関スタッフがいるので、そこで見せるよう」に言われました。購入した物品はスーツケースに入れて預け入れて良いのか聞いたところ、良いとの返事だったのでそうしました。
  9. チェックインカウンターに戻り、チェックインを済ませました。当然、免税購入した品物はスーツケースに入れて預け入れました。
  10. セキュリティゲートを通り、出国手続きのゲートの手前に税関職員がいたので、免税書類を見せたところ、その書類だけ回収されました。
  11. そのまま出国しました

拍子抜けだったのは、我々が購入した免税購入した物品が、ちゃんと日本国外に持ち出されるのか、チェックされなかったこと。ってことはですよ、日本に住んでいる友人・家族のために、私が免税でモノを買って、そのまま日本国内に置いてきちゃっても分からないってことですよね。

これって、どうなんでしょうね。たまたまこの日はチェックしなかっただけなのか、それともいつもそうなのか。でも、空港には税関職員が持ち物をチェックできるような場所もないですよね。インターホンで税関職員と話をしたときも、特に購入金額などは聞かれませんでした。だから、今回の購入額が小額だから調べなかった・・ということもなさそうです。

個人的には、購入店舗では消費税を払い、出国時に空港で消費税を返金するという仕組みの方が漏れはないと思います(確か、カナダの一部州はそうしていたような)。ま、でも、そうされると、旅行者も空港の税関職員も煩わしいことになってしまいますが。

ちなみに、成田空港でセキュリティゲートを通る前に、お土産を買ったんですが、そのお土産屋でも免税申請ができました。でも、その後分かったんですが、出国ゲートを過ぎたあとのお店は、基本、消費税取っていないのだそうです(なんの手続きも不要で免税になっている)。

セキュリティゲートを通る前の方が、お店の種類も数も多いから、選択肢が多いけど、免税にしてもらうにはちょっと時間がかかる・・、一方、出国手続きを済ませたあとなら何ら手続きなく免税になる(でも店の数は少ない)。

投稿者: Franklin@Filbert 投稿日時: 2015年1月16日(金) 09:56