次期アメリカ大統領に選出されたのは、残念ながら Barack Obama だった。残念ながらなんていうと、民主党を応援していた人はカチンと来るかも知れないし、共和党を応援していた人はうなずくかもしれないが、ぼくが応援していたのは Ron Paul だったし、Ron Paul でないならば民主党の誰でもいいと思っていた。また、民主党なら、Hillary Clinton の方が面白そうだと思っていた。Hillary Clinton が負けたのは、民主党のサポーターが積極的に Barack Obama を選んだ結果だと思うし、Brack Obama は大統領に相応しい人物だと思うので、そこにはまったく文句はない。また、John McCain はともかく、Sarah Palin が副大統領になったらどうしようかと思っていたし、Tina Fey as Sarah Palin があまりに可愛すぎるので、みんな間違って Palin を応援してしまったらどうしようかとちょっと不安だったけれど、アメリカ人もそこまで馬鹿ではなかったらしいのでよかった。しかし、多くのひとが Ron Paul を知らずに終わったことは、とても残念だった。確かにある意味、過激と言えば過激かも知れないけれど、アメリカが原点に立ち返るためには傾聴に値することをたくさん言っていたと思う。討論会で、彼を論破した人は一人もいなかったし、逆にほかの候補者はみな彼に論破されていた。シンプルだけれど筋金入りだった。彼が負けた理由はいくつかあるのだろうけれど、過激な意見そのものよりも、完全にマスコミに抹殺されたのが大きいと思う。電話調査の話をしているところで、Ron Paul の支持率が一番になってもそのことだけにはまったく触れなかったり、また、Ron Paul についてだけまったく言及しないことを視聴者から指摘されると調査の仕方が偏っていたに違いないだのネットで祭りになってるだけだの言い訳して黙殺し続けた。YouTube で Ron Paul を検索するとたくさん興味深い映像が出てくるが、それらを観ていると本当にこの国のメディアはどうなっているのかと思う。911 の後やイラク侵略の時もとんでもないと思ったけれど、今年の Ron Paul 黙殺は、ほんとうに、ほんとうに失望した。ただ、既存の大手メディアがまったく Ron Paul について報じないという態度をいくら貫き通しても、ネットの力はそれなりに大きく、最初のうちは結構善戦したし、もしかしてという夢も見れた気がする。願わくば、本当に草の根活動だけで最後の最後まで大統領候補者候補として残れたら面白かったのだけれど。そういうわけで、ぼくにとってはとても残念な 2008年大統領選だったわけだけれど、新大統領に選出された Barack Obama には期待したい。初の黒人大統領だとか、そういうことはどっちでもいいけれど、久しぶりに都会の人が大統領になるというのはとてもいいことだと思う。アメリカは田舎者の国だけれど、素朴を通り越して古すぎる価値観を押し付けられ続けるのはたまらない。やはり、たまには現代の都会の人の意見を聞いた方がいいと思う。どの地区だろうと、シカゴ出身の大統領だなんて、素晴らしいと思う。なお、Bush もしくは共和党でなくなるというそれだけで溜飲を下げているように見受けられる人をみると、ちょっと不安になる。Bush がやることをときどきちょっとはおかしいとは認めつつも、そんなに言うほどおかしくはないなどと常に擁護するような発言しかして来なかった共和党支持者と同じに見えるのだ。贔屓のひきたおしは、リベラルを自認するなら気をつけた方がいいと思う。田舎者の保守派と同じような態度は恥ずかしい。誰が大統領だろうと、是々非々が基本だ。Barack Obama がこれからする改革は、無条件に受け入れられることばかりではないだろうし、大統領になる前に言っていたことと違うことをしないように、気をつけてみていないといけない。2000年の大統領選の時には Bush は、世界中に派遣されている軍隊を連れて帰って来ると言っていたし、戦争はしないんだと言っていたけれど、911 の後、その発言はすべて反故にされた。 本当の戦い、改革は、これからだ。まだ、始まってもいない。

投稿者: ぼんやりと考えたこと 投稿日時: 2008年11月8日(土) 23:18