気がつくと会社の化合物ライブラリー(本ではなく、合成化合物の保管室みたいなもの)の責任者になっています。これまでにいろいろ問題があって、何とかしなくてはと思っていろいろ意見してきたのと、まあこういうのは好き嫌いが分かれるタイプの仕事で、一般的には面倒がる人が多い中、まめまめを自認する(笑)私は正直けっこう好きな方なので、この件に関しては割と積極的に行動してきた結果、何となく化合物ライブラリーのことはTsutomuが責任者みたいな雰囲気ができあがってきたというわけです。好き嫌いは別にしても、化合物ライブラリーというのは我々のようなドラッグディスカバリーの会社にとっては、人材を別にすれば最も重要な物理的資産なのです。これが命と言っても過言ではない、本当に重要なものなんです。しかしながらいろんな人がいろんな目的で使いますから、しっかり管理しないとあれよあれよと言う間に貴重なサンプルが消費されていってしまいます。会社が小さいときはそれでもまだ何とかなっていたのですが、会社が成長しユーザーが増えるに従い、無駄遣いを抑えるためにサンプルの払い出し窓口を一本化する必要がでてきます。ちょうど今この移行期にあるというわけです。これがけっこう大仕事。今までみんな好き勝手にアクセスできた化合物が、これからはリクエストフォームに記入して依頼しなければならないといったビューロクラシーを導入するわけですから、当然フラストレーションがたまります。しかも今まで使用履歴が必ずしもきちんと記録されていなかった(本当はされることになってはいたのですが)ため、データベースにある在庫量と実際の量が食い違うことがしばしば。あるはずだったサンプルが実際にはないといったことがたびたび起こります。今回の引越しを機に専用の部屋が確保できたので、このあたりをいったんすべてリセットして、実際の在庫とデータベースをつき合わせて確認し、かつサンプル供給を一本化するためのポリシー作りの作業を進めています。当然これには抵抗する動きも出てくるわけで、言うは易し行うは難しの作業となります。またこういった棚卸しのような作業は通常業務中にはなかなか進められないないので、サンプルのリクエストが来ない土日などを使って進めることになります。これから約1ヶ月の間、Thanksgiving前に終了することをゴールとして、始めるところです。

投稿者: A-POT シリコンバレーのバ... 投稿日時: 2008年10月20日(月) 22:40