先週の木曜日、ウチのガレージドアが途中から開かなくなるという問題が発生し、ガレージドアの修理をお願いすることに。

以前は隣町のガレージドア店を利用していたが、電話してボイスメールにメッセージを残しても反応がなかったので、他にあたることにした。この界隈にはガレージドアの店がないのかな?とグーグルマップで検索したところ、Foster Cityのメトロセンター近くにEvergreen Garage Doorなるピンが立っているのを見つけた。「へー、こんなところにガレージドアの店なんてあったかな?」と不思議に思いつつ、そこに電話した。電話を取った人に、ウチのガレージドアの現象を伝えたところ、折り返しエンジニアに電話させると言われ一度電話を切った。それから少しして、エンジニアから電話がかかってきた。

ところが、このエンジニアは「午前中に伺います、到着20分程度前に電話します」と言ったが、昼になっても一向に連絡はない。まぁ、これはアメリカならよくあること。そこで、再度、Evergreen Garage Doorに電話して事情を説明。今度は、先ほど電話をしてきたのとは違うエンジニアから電話があって、夕方に伺うとのこと。

そして夕方。

二人組の若い男性がバンに乗ってやってきた。一人は背が低く小柄、もうひとりは体が大きくがっしりしたデコボココンビ。容姿からすると中東系だろうか。小柄な方がリーダー格らしく、彼が仕事を仕切っていた。がっしりした方はまだ仕事にも不慣れで英語もそれほど話せない様子。

状況を説明して、ガレージドアオープナーのボタンを押してみせたところ、ガガガと音を立てて開きだした扉は50cm程度開いたところで止まってしまった。おおっ、我々の遭遇していた問題を彼らの目の前で再現できたぞ! そして、小柄な方がガレージの中に入り、ドアのレールやチェーンなどを確認しながら、幾度が開閉を試みて状態を確認。一通り確認した後で次のように言ってきた。

「これはもうモーターが不安定になってしまっていますね。だいたい10年程度で寿命なんですよ。モーターを交換すれば良くなりますよ。」

今日今からモーター交換は可能だし、一時間程度で終わるという。料金を聞くと2種類のモーターがあって、値段が異なるという。

ひとつは、今ウチで使っているのと同じチェーン式で$775。
もうひとつは、ゴムベルトを使ったもので$875と言う。

僕は値段を聞いて、そんなに高いの?と躊躇してしまった。

実は、何度か開閉を試みているウチに再びガレージドアは開くようになっていた。なので、今すぐに修理してもらう必要はなくなっていた。別な業者の見積もりを取ってからでも遅くないかも知れない。ただ、今ここにエンジニアが来ているのだから、多少高くても今交換してもらった方が楽なことは確かだ。しかし、馬鹿高いような気もするが…。うーむ、どうしたものか。

チェーン式とゴムベルト式の違いを聞いてみた。一番の違いは稼働時に発生する音で、チェーン式ならガガガ…と大きな音を立てるがゴムベルト式なら静かなのだそう。確かに、家の中にいてもウチのガレージドア(チェーン式)が開閉すると音が聞こえるのですぐに気づく。

更に、ゴムベルト式は器械が新しいためスマートフォンから開閉させることも可能だと言う。これには、かなり食指が動いた。ウチが今使っているチェーン式でもうるさいと感じたことはないので、わざわざ高価なゴムベルト式にする必要はないが、スマホで開閉させられるのは面白そうではある(実際に便利なのか?と言われると疑問だが)。

結構高いですね、と聞いてみたところ「ウチは5年間保証をつけていますからね」との回答。

うーむ、良くわからんが他にお願いしても似たような相場なのかも…という思いもあり、「では、ゴムベルト式をつけてもらえますか?」とお願いした。

こうしてガレージドアモーターの取り替え作業が始まった。

最初は僕も近くで彼らの作業を見学していたが、この日の夕方に会社のミーティングがあったので、一旦家に戻った。作業終了の連絡を受けて、ガレージへ出向き、モーターがリプレイスされたのを確認し、リモートコントローラーを受け取り、新しいガレージオープナーの使い方をざっくりと学んだ。

驚いたのは開閉時の音。ゴムベルト式の開閉時の音はほぼ皆無。例えるなら、東北新幹線に乗り込むと、あれ、いつの間にか駅を出発していたの?と思うことがあるが、そのくらいのインパクトはあった。

リモートコントローラーはひとつしか渡されなかったので、「もうひとつないの?」と聞いたら、「HomeDepotで$25程度で買えるよ」との返事。支払いはクレジットカードで済ませた。

こうして高かったような気はするが、モーターの入れ替えは終了。

さて、翌日の金曜日。

彼らが取り外した古いガレージドアモーターがガレージ内に残っていたので、それをゴミに出しすためガレージへ。ゴミ出しをしたあとで、そこに残されていた新しいモーターの入っていた箱がふと目に留まる。すると、その箱の側面に梱包物が書かれていたが、そこにはリモートコントローラが2個と書かれている。また、"MyQ Internet Gateway" なる手のひらサイズの機器も同梱されていると記されている。

んんん、そんなものはもらっていないぞ!?

もし、彼らが新品の箱を開けたなら、それらも渡してくれるだろう。

ひょっとして、今回のモーターは中古品だったりするのだろうか?天井に取り付けられたモーターは見た限り中古には見えない。

そういえば、昨日、ガレージドアの暗証番号は彼らが設定してくれたので、念のため番号を変えておこうと、モーターの側面のライトカバーを外してみた。するとそこに、製品のシリアル番号や製造年月日が記載されているのを発見。その製造年月日を見て驚いた。なんと2013年になっているではないか。実に7年前!ってことは、これは、ずっとどこかの倉庫で眠っていた新古品なのかも知れない。

さぁて、どうしたものか…

交渉ごとはかみさんが得意なので相談してみるが、状況を話すと呆れられてしまった。というのも、今回の契約の内容はすべて口頭で済ませていて書面には何も残っていないし、金額の内訳(モーターの費用や取り付け作業料金)も提示されていない。MAILで送られてきたレシートは貰っているものの、極めて質素なレシートで、合計金額と連絡先(電話番号と会社名)、5年間保証ついてます程度しか書かれていない。

ガレージドアモーターは入れ替えられて機能しているが、足元見られてふっかけられたのだろうか?

モーターを入れ替えた翌日の金曜日。レシートにあった番号に電話するがボイスメールになってしまったのでメッセージを吹き込まずに切った。

きっとどこかで安く見つけてきたモーターを、高い料金で取り付けて、あとのケアはしないというスタイルなのだろうか。5年保証と言ってもどんなサービスをしてくれるのかその内容も明らかではない。

Evergreen Garage Door のレビューをみたが、レビュー件数は8件程度で少ないが全て満点の5つ星がついていた。ただレビュー件数少ないのは組織票なのかも。ついでEvergreen Garage Doorのウェブサイトを見てみたが、会社名が書かれた内容皆無の一枚ページがあるだけ。見積ボタンがあるが、機能していない。

多分、代表の電話番号もどこかのコールセンターにアウトソースしているだけなんじゃないか。であれば、ここに文句言っても解決させるのは難しそうだ。

かみさんは、800ドル程度で済んだんだし、新しいモーターも動いているし、まぁ、勉強代として諦めるしかないのではないか。次からは実店舗がある店に依頼するようにしようと言ってくれた。

うぐぐ…

騙されたのか!?  情けない。電話しても出ないし、Evergreen Garage Doorに電話しても大した有効打にはならない気もする。星ひとつレビューでも書くくらいしか出来ないのかな…

週末明けの月曜日。

もうこの頃には僕のやるせない感情も収まって冷静に考えられるようになっていた。

金額に関してはこちらもOKしたので文句を言うつもりはない。が、内容物として箱に記載されたもう1つのリモートコントローラと、MyQ Internet Gatewayは手に入れたい。これらは別売りでHomeDepotやネットでも買えるが、さらにお金を出すのは悔しい。

そこで、彼らにもう一度電話をしたが、またも留守電。今回は駄目元で折り返し電話くれとメッセージを残した。

すると、程なくして彼らから電話があった。まともに取り合ってもらえないと思っていたが、なんだか妙にハッピーな声音だった。そこで、「箱にはリモートコントローラー2個とMyQ Internet Gatewayが梱包されていると書かれているが、それはもらえないのか?」と伝えると、午前中に届けると言ってきた。

そして、彼らは本当にやってきた。てっきり、無視されて終わると思っていただけに意外な展開。

彼らは、リモートコントローラーとMyQ Internet Gatewayを渡してきたが、その際、「MyQ Internet Gatewayがなくてもスマホからガレージドアのコントロールができるはずだ。その設定をしてあげよう」と言い、ハシゴを出してガレージドアモーターで作業をはじめた。

が、結局、その設定はできなかった。僕も多少調べていたが、ガレージドアモーターがWiFi接続できるタイプのものもあるが、ウチに設置したのはそのタイプではないため、MyQ Internet Gatewayを介してしかスマホ接続できないはずなのだ。

せっかく彼らが来たのだから気になっていたことを聞いてみた。

「このモーターは新品なのか?見た目新しいが製造年月日が2013年なのはどうして?」

と聞いたところ、彼の回答は、

「Shelter-in-Placeで工場が停まってしまい、在庫がほとんどなく、ようやく見つけたのがこれだ」

との回答だった。うーん、果たして本当なのか怪しい気もするが、詰まることなくすらっと答えてきたのは本当だからだろうか。

5年間の保証についても聞いてみた。普通、電化製品を購入したらレジストレーションをして保証がつくが、今回、そういうのもしていない。それなのに、5年間保証なんてどうやってするの?と聞いたら、

「我々が保証するから心配しなくていい。何かあれば遠慮なく電話してくれ。または 会社に電話してもらっても良い。我々がSan Mateoエリアを担当しているから、会社が我々をアサインしてくる。」

とのことであった。

うーん、信頼して良いのかどうか良く分からん。

ただ、悪い印象を持っていた彼らが、ちゃんと対応してくれると、「意外と良い奴なのかな」みたいに思えてしまう。不良が良いことすると、「あ、実は良い奴だったのかも」みたいに感じるのと同じ感じか。

正直、実店舗を持っている店の方が、何かあった時にはしっかり対応してくれるのだろうと思う。

でも、ひょっとしたら、彼らも真面目にビジネスしようとしているのかも知れない…。うーん、謎だ。まぁ、次回ガレージドアで何かあったら、見積もりをいくつか取ることにしよう。

投稿者: Franklin@Filbert 投稿日時: 2020年6月17日(水) 09:35