日本が10連休真っ盛りだった先週1週間は驚くべき事態に遭遇してしまいました。

まずは少し時間を遡って、4月22日(月)から話をはじめます。

この日、2歳10ヶ月になるぴろ太郎が連続して咳をするように。そこで小児科に連れて行きました。担当医は、気管支が炎症を起こしていると判断して、インヘイラーという筒状の薬剤投与機を処方してくれました。ぜんそくのある方には馴染みのある物だと思います。

その後もぴろ太郎は時折咳き込むことがありましたが、インヘイラーを使えば咳はピタッと止まるようになりました。そして、木曜日には咳もほとんど出なくなり、土曜日には水泳レッスンに行きましたが全く問題なしでした。

28日(日)には、イーストベイの友人と会って食事し、お互いに同い年の子供がいるので公園に行きました。

ところで、この日の朝まで全く体調に問題なかった僕なのですが、なぜか昼頃から体がだるくなり頭痛もはじまりました。前日は十分に昼寝・睡眠を取っていて風邪を引くような要素は全くなかったのに不思議でなりませんでしたが、突然にそんな症状が出たため、公園では子供たちはかみさんに任せて、僕は車で休ませてもらいました。ぴろ太郎は公園で思う存分に遊んでいました。

帰宅後、僕が自分の熱を測ったところ、39度ほどあり、頭痛に関節痛まで加わったので子供たちはかみさんに任せて夕方からは横になって休ませてもらいました。

29日(月)
僕の症状は前日と変わらず。なので病欠することにして会社に連絡しました。

ところが、この日の午前2時頃から、ぴろ太郎がまた咳がで始まるようになったのだそう(僕は寝ていたので全く知りもしなかったんですが、かみさんがケアしていた)。で、今まで即効だったインヘイラーが今回はほとんど効かないとのこと。

咳が続いて、吐くことも何度か続きました。こういうときはERに行くよう指示されていましたが、この時点で午前9時で小児科が開く時間だったので電話をして状況を話したところ、すぐに小児科に連れてくるように指示され、小児科へ行きました。

が、小児科でも症状は継続。蒸気と共に薬剤を投与できるインヘイラーの一段上の機械を利用したものの状況は改善せず。小児科医の指示でスタンフォード病院のERに行くように指示を受けました。ちなみに、この界隈では小児科ERがあるのは、Millbraeにあるミルズペニンスラか、またはスタンフォード。ただ、ミルズペニンスラでは入院設備がないそうで、もし、長丁場になるとスタンフォードに送られるので、ハナからスタンフォードに行くことを薦められました(この時点で、小児科医は入院になる可能性を感じていたのでしょうね)。

小児科医からスタンフォードERに連絡を入れてもらい、我々はスタンフォード病院へと移動。ERへ乗り付けて、ぴろ太郎を抱いて建物内へ入ります。

受付を済ませて、ERの病室に通され、そこでドクターの診察を受けます。ぴろ太郎はマスクをつけて気管支へと噴霧状の薬を投与します。

咳は比較的落ち着いたのですが、ぴろ太郎の血中酸素濃度が基準値よりも低いとかでしばらく様子を見る必要があるとのこと。入院の可能性も出て来たので、まずかみさんに一旦帰宅して入院付き添いの必要なモノを持って来てもらいます。そして、午後3時近くに僕はぴろ子をアフタースクールから拾うためにぴろ太郎はかみさんに任せて病院を出ました。

その後、かみさんから連絡があり、スタンフォード子供病院の一般病棟に移ったと連絡が入りました。

ぴろ子の習い事が終わったあとで、ぴろ子を連れて病院へと戻りました。病院到着が午後7時半。この時点では、ぴろ太郎はICU(集中治療室)に移っていました。僕は病室に残り、かみさんとぴろ子には病院のカフェで夕飯を済ませてもらいます。

病室でのぴろ太郎はICUにいる患者とは思えないほどに、極めて元気な様子で、鼻と口を覆っているマスクを嫌がって泣き叫び、与えられたDVDが面白くないとブーブー文句を垂れていました。

ぴろ子は翌日学校があるので長くは滞在できません。ぴろ太郎はかみさんに任せて、僕はぴろ子と帰宅します。

4月30日(火)
この日、僕は出社し、夕方にぴろ子を連れて再び病院へ。ぴろ太郎は、状況を受け入れたのか、前日あれほど嫌がっていたマスクも大人しく装着していました。胸や足には心電図用のセンサーが付けられ、手には点滴のパイプも繋がれており、痛々しく見えました(が、本人は元気)。この日もかみさんが宿泊(2泊目)。

5月1日(水)
この日、病院付き添いをかみさんと交代することにしており、午後2時すぎに病院へ。会社には事情を話したところ、必要なだけ休んで良いとの返事をいただいたのでありがたく休ませていただくことにしました。

ぴろ太郎は例によって元気なのですが、かみさんによると一時期元気がなくてぐったりしていた時期があったのだそう。

入院している理由ですが、自然呼吸させたときに血中酸素濃度が低いのだそうで、モニターに映し出された数値が92以上なら問題ないのだそうですが、ぴろ太郎は自然呼吸させると87やそれ以下の数値しか出ないのです。なので、マスクをして酸素を送り、鼻口周辺の酸素濃度を高めているのだろうですが、それでも高い値にならないのだとか。

ただ、以前よりは体の機能回復が進み血中酸素濃度も徐々に数値が上がっているそうで、それに応じてマスクから供給している酸素濃度を下げていっているのだそう。いずれはマスクを外して、自然呼吸させて血中酸素濃度が92になればOKとのこと。

ちなみに、血中酸素濃度をどうやって測定しているのか?ですが、指先につけたセンサーがレーザーを発して血管内の酸素濃度を測定できるのだそうです。吸った息から酸素を取り込み、その血裔が指先に到達するまで、約30秒ほどの遅延があるそうですが、ベッド脇のモニターには、脈拍に並んで酸素濃度の数値が常時表示されていました。

ぴろ太郎はこの日からりんごジュースが飲めるようになりました(食べ物は不可)。今までは気管に入り込む恐れがあったので食べ物や飲み物は一切厳禁。水を欲しいと言っても、与えることができたのはスポンジに染み込ませた水を舐める程度。

ジュース解禁とあって、ぴろ太郎は、子供用の小さな紙パックのジュースを何個も何個も飲み干しました。

病室は室温・湿度ともに一定値に保たれているのですが、どうも僕には寒くて仕方ありません。厚手のトレーナーにパーカーまで着込んでいるのに寒い。一方、ベッドの上のぴろ太郎は薄い布一枚の病院着で、首回りや背中は大きく開いています。寒くないのでしょうか。

5月2日(木)
僕は毎週木曜日は自宅勤務させてもらっていまして、病院でもネットに繋がるのでこの日は病院からの勤務とさせてもらいました。が、結局、それほど仕事にはなりませんでした(当たり前か…)。

この日の午前2時頃、ぴろ太郎のマスクが外されました。当然、ぴろ太郎は就寝していたので、就寝中に酸素提供を止めたことになります。それでも、数値は安定していました。

そして、朝を迎えます。ぴろ太郎は病院に来てからは全く食事していませんでしたが、この日から食事OKとなり、ルームサービスでぴろ太郎の好きそうなモノをオーダーします(パンケーキ、スクランブルエッグ、フルーツなど…いきなりこんなの食べさせて大丈夫か?と思ったのですが、ぴろ太郎の好きそうなものを選びました)。

また、この日、定期検診に来たドクターから、このままの状態なら今日にでも一般病棟に移るか、もしかしたら退院できるかもとの言葉をいただきました。

そして、夕方、ついに退院して良いとの許可が出まして、5時半頃に病院を後にしました。

子供病院だけあって、子供向けの公園や子供の興味を引くおもちゃなどがところどころに置いてあり、遊びたい盛りのぴろ太郎をなだめすかして車に載せるのは一苦労でしたが、無事問題なく帰宅することができました。

結局のところ、今回の原因は不明なんですが、症状は「ぜんそく」と診断されました。曰く、何らかのウイルスに感染してしまい、気管支が炎症を起こしてしまったのだろうとのこと。

ぴろ太郎が入院する前日に僕が体調を崩したのも、ひょっとすると同じウイルスにやられたのかも知れません(と僕は勝手に思っている)。

今回、集中治療室に3泊4日する羽目になってしまいました。本人は(少なくとも僕が見ていた限り)元気な様子だったので、僕は気を揉んだりすることはなかったのですが、かみさんはそうではなかった様子(かみさんが付き添っていたときにぐったりしたそうなので)。

あとは、今回の請求額が一体いくらになるのか、それが怖いところです。保険の個人負担上限まで到達するのは間違いないでしょうが、それで収まってくれれば良いのですが(保険適用外の薬を使ったとかで上限を超えたりしませんように…)。

退院後、ぴろ太郎は朝と夜にインヘイラーで薬を投与しています。向こう3ヶ月間ほど継続して様子を見るのだそうです。

投稿者: Franklin@Filbert 投稿日時: 2019年5月5日(日) 08:22