1年か半年程度前のこと。ウチのポストにとあるビラが入っていました。そのビラ、Foster Cityが計画している堤防のデザインに関するもので、ざっと書くとこんな感じでした。
- FEMA (The Federal Emergency Management Agency)がFoster Cityの現在の堤防は100年に一度の洪水には対応できないと判断し、Foster Cityは洪水の起こる可能性を示すゾーンがクラスXに上がった。
- これにより、家購入のローンを組む際に、高額な洪水保険を購入する必要が発生
- Foster Cityでは、各オーナーが洪水保険を買わなくても良いように堤防の高さを4 feet程度かさ上げする計画を進めている。コストを抑えた堤防のデザインは、コンクリートの壁を建設すること
- 当然ながら、コンクリート壁では、景観が台無しになるし、落書きをされる可能性もある、壁の向こう側の自然環境への影響も懸念される、壁の向こうが見えなくなるため治安悪化を招く可能性がある…ひいては、不動産価格下落を招く可能性もある。
- コンクリート壁ではなく、現在の堤防の盛り土を高くする方法で対処すべきだ!
このビラを目にした当時、堤防のかさ上げなんて話は全く聞かなかったですし、その後何もアクションを目にしなかったので、本当にこんなことが起きているのかな?くらいに思いつつ、このことを忘れてしまいました。
そして、今日のSan Mateo Daily Journalに、この件が一面に掲載されていました。
曰く、この堤防のかさ上げ工事に関する環境への影響などの公聴会が始まったというものでした。
この堤防かさ上げ工事の推定費用は約83億円(=75 million dollars)で、Foster Cityはじまって以来の最大の土木工事になるそうです(当然ながら、Foster Cityそのものの建設はもっと費用が掛かっている)。
まだ選定中とのことですが、どうやら、現在のプランでは、今ある堤防の上に壁をつくり、その上に土を盛り、トレイルをその上につくるというもののようです。ですので、Beach Park Blvdのような堤防に沿った道路から眺めると、まずは今現在存在する盛り土があり、その上に1m程度の壁があって、その壁の上にトレイルがつくられ、そこでジョギングしたりサイクリングしたりする人が眺められるといった絵になるようです。
この壁も無機質なコンクリートではなく、風景に溶け込んだプランがいくつか用意されているようです。
ビラには、こんな壁には反対しましょう!ということで、完成予想図が描かれていましたが、その完成予想図は、Beach Park Blvdのようは道路沿って、渋谷のガード下にでもあるような無機質なコンクリートの壁が見ている者を圧迫するように存在し、さらに、その壁には、落書きがされていて、いかにも風紀を乱していると言わんばかりの絵でした。
この堤防かさ上げの詳細は、Foster Cityのサイトで紹介されていますが、現在のいくつかのプランを見る限り、無機質なコンクリート壁ではなく、どこかお洒落な街中の一角にあっても違和感なさそうな壁のデザインが提案されているようです。
とは言え、予算との兼ね合いもあるでしょうから、実際どういう壁に落ち着くのか紆余曲折はありそうです。
- 参照(225)
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