昨年の流行語になった「保育所落ちた 日本死ね」ですが、サンフランシスコベイエリアの保育所事情(ここでは僕の住んでいるFoster City界隈について言及しますがベイエリア全体もほぼ同じような状況と思われる)も日本とは異なる面があるものの、完全な売り手市場で空きのある保育施設を見つけるのはなかなか難しいのが現状です。
アメリカで、新生児(生後4か月とか)から義務教育のキンダーガーテンに入る前の5歳までの子供を預かってくれる施設にはデイケアとプリスクールがあります。
デイケアは、施設によって受け入れる子供の年齢に違いがありますが、だいたい月齢4か月や6か月から4歳(キンダーに入る前)までの子供を預かってくれます。
プリスクールは、3歳~4歳の子供を預かる施設ですが、子供を預かるというよりも、キンダーに入る前の準備段階といった位置づけで、集団生活に慣れさせたり、アルファベットを教えたりとアカデミックな内容を盛り込んでいます。
デイケアには、法人が経営するデイケアと、個人が経営するファミリーデイケアと呼ばれる二つのタイプがあります。法人経営のデイケアは規模が大きいため施設やサービス内容が富んでいることが多いようですが、その分、高額です。一方、ファミリーデイケアは個人が自宅の一部を利用して子供を預かるため、なかなか見つけにくいという難点があります。
ちなみに、デイケアの料金ですが、Foster City界隈のファミリーデイケアにフルタイム(月~金の夕方5:30pm頃まで)で預けると、 最低でも$1500 /月 以上はかかります。なので、日本の保育所と比べると、アメリカのデイケアの方が格段に高額です。
このファミリーデイケア、Foster City市内にも意外と多くあるのですが、個人経営なため広告を出したりしないので、それらの存在を見つけるのは難しいのが現状です。また、現在、この界隈のデイケア業界は圧倒的な売手市場で、ほぼどこのデイケアも満員状態で、空きのあるデイケアを見つけるのは至難の業です。
そして、月齢の低い子供を預けようとすればするほど、受け入れ先を見つけるのが難しくなります。と、言うのは、月齢の低い子供を受け入れてくれるデイケアが少ない上、法律によってインファント(2才未満)の受け入れ人数が定められているためです。例えば、小規模のファミリーデイケアの場合、デイケアスタッフ1人に付き、子供は6人まで預かれるがそのうちインファントは3人までと決まっています。
ちなみに、大人1人で子供6人もの面倒を見るのはほぼ不可能だと思います。なので、デイケアによっては、法的に受け入れ可能な最大数まで受け入れないところも多いです。
そういう事情もあって、共働きで家族のヘルプを得られない家庭では、妊娠が分かった時点でデイケアを探し始めます。
さて、ウチの場合ですが、かつてぴろ子が通っていたファミリーデイケアが良かったので、ぴろ太郎を妊娠した時点で、そこに予約を入れました。一般的に、デイケアやプリスクールでは兄弟優先枠があって、兄弟がそこに通っていた場合に優先的に入れてくれます(そのため、一人目のお子さんをデイケアやプリスクールに入れるのがますます大変になります)。
ところが、その後、そのデイケアから連絡があり、このデイケアではビジネスを縮小して近い将来リタイアすることにした、申し訳ないがインファントは預かれなくなったのだそう。
これには大変困ってしまいました。
慌てて、友人らにどこかお勧めのデイケアがないかを聞いて回り、片っ端から電話をして、4か月児(かみさんが復職する際、ぴろ太郎は月齢4か月になっている)を預かれる空きがあるがを聞いて回りましたが、どこもかしこも一杯とのことでした。
デイケアを探す際、地理的な要因も重要なポイントになります。
ほとんどのデイケアは夕方5時か5時半に閉まるので、それまでに子供を拾わなくてはなりません。この夕方の時間帯、Foster City界隈は通勤渋滞しています。なので、できるだけ家や会社の近隣のデイケアを見つけなければなりません。
ちなみに、ぴろ太郎は7月生まれで、かみさんは11月末から復職することになっており、僕たちは年末を日本で過ごすことにしたので、ぴろ太郎をデイケアに通わせるのは1月からと決めていました(11月末から12月は、僕は育児休暇を取得して対応した)。
幸いにして、Foster City内にある企業が運営するデイケアに空きがあることを見つけたので、そこに申し込みをしました(払い戻しされない登録料を払う)。
ただ、この企業運営のデイケアは、一般的なファミリーデイケアよりも、ミルクの扱いに面倒な点があり、ぴろ子を預けたファミリーデイケアが良かったので、子供好きな個人が運営するファミリーデイケアの方が良いのではないかと思い、引き続きデイケア探しを続け、ついに、ここは良い!と思えるファミリーデイケアをFoster City内に見つけ、そこに申し込みをしたのでした。
(つづきます)
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