抱きしめようとしても
必死でもがいて逃げようとして鳴くのです
ここは自分の家じゃないと思っているのでしょうか
私がどこかの怖い人に見えるのでしょうか
夜露に濡れた芝の上を歩き回ったちびの足には
枯れたイガや草が沢山付いていました

足をバタバタさせて息を切らして
歩きたいのに歩けず倒れてしまいます
抱き上げると 又逃げたいのです

お母さん ここはお母さんの家よ
私は娘よ
12年前を思い出して涙が出ました
夜中に母がいなくならないように
母の手と私の手を紐で繋いで寝ていました
お尻のストラップに足がかかって
草の上に倒れたちびは
憑き物が落ちたように動かなくなりました
力尽きたのでしょうか
抱き上げると荒い呼吸も止み
いつもの大人しいちびに戻っていました
疲れたでしょう
早くベッドに戻って寝ようね
時計を見ると朝の5時になっていました

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