今夜、久々にミシュラン星付きのレストランにかみさんと二人でデートしてきました。ぴろ子を預かってくれた友人には大感謝です。どうもありがとう~ お陰でとっても素敵なディナーが楽しめました。
行ったのは、North BeachにあるCOI。2014年度のミシュラン2つ星レストラン。コース料理のみを提供する、今はやりのカリフォルニア・フレンチレストランで、例によって、日本やアジアの影響を強く受けた料理をサーブしています。
とっても楽しみにしていたCOIでの食事ですが、その前夜、その楽しみを奪うような、とんでもないことが僕の身に起きてしまいました。
夜寝ているときに、カリッと音がして眼が覚めたんです。なんだか、口の中に違和感を感じるぞ、なんだこれは・・ 歯がずれたようなそんな違和感。どうしようもないので、その場はそのまま寝ることに。そうしたら、抜歯する夢を何度も見てしまいました・・。翌朝、鏡で違和感のある歯を見てみました。その歯は、クラウンがかぶせてある前歯なのですが、その歯を左右真っ二つに割るようなヒビが歯の根元から歯先にかけて入っているではないですか。そして、恐る恐るそっと手で触ってみると、カクカクっとずれて動くのです。
がーん、このままでは美味しい食事にありつくことなど出来ないかも・・。
すぐに歯医者に電話してみたところ、幸い、その日に診察してもらえました。クラウンはつくりなおしが必要だけど、割れた歯は接着剤で応急処置をしてもらいました。ふぅ、これでミシュラン2つ星にありつけるぞ~
そして、その日の夕方、ぴろ子を友人宅に預けてから、COIへと向かいます。事前情報では、フリーのバレーパーキングがあるとのことでしたが、店の前には誰もおらず・・・ むむむ。幸い店の前にストリートパーキングできたので、そこに停めて店内に入ったのですが、扉の内側の待合エリアには、スタッフは誰もおらず。どうなってるんじゃ~と思いつつ、奥のダイニングエリアへ進んで行ったところで、ウエイトパーソンを見つけて、名前を告げて席に案内してもらいました。
2010年にCOIに行ったShina poohさんによると、コースで $135 だったそうですが、今回は、内容はほぼ同じような感じで、$195。おいおい、たった5年間しか違わないのに、$60も値上げしているぢゃないか~。せめて失望させないでくれよ!!
手渡されたメニューに目を通しますが、基本、1種類のコース料理のみなので、選択の余地はありません。ふむふむ、こんな料理が出るのだなと目を通す程度です。
1品目: ふわふわ玄米クラッカー
玄米のクラッカー。シトラスの利いたアボカドのソースが添えてありました。揚げワンタンのような舌触りでなかなか美味でした。
2品目:SNO-CONE
ブラッドオレンジと、ピンクペッパーコーンとブラックライムで出来たシャーベットだそうで。どうも後味に昆布茶のような風味が口の中に残ります。昆布茶使ってあるのかな?
3品目: 黄身のキャビア乗せ
火を通したタマゴの黄身に、スモークしたキャビアが乗せてありました。これは美味かった。黄身はやわらかいゼリー状に固まっていて、味は濃厚。キャビアも適度にスモークが効いて、黄身との相性はバッチリ。
4品目:ミル貝
ミル貝の刺身ですが、キュウリで上げ底してあります。春の花が散らされていて、見た目にカラフルな一品。ミル貝もコリコリしていて美味。キュウリもとてもジューシーでミル貝との食感の違いを楽しめた一品でした。
5品目:豆のスープ
イングリッシュピーのスープ(イングリッシュピーって日本語でなんていうのだろう?)。豆の上品な甘さを堪能した一品。豆の青臭さもなく、とても美味しくいただきました。
しかし、こういうフレンチのコース料理って一品一品が量が少ないけれど、味が濃厚ですよね。このスープも美味しくいただいたけど、量が少ないから美味しく感じるのだろうな。
番外:パン
ここで自家製のパンが登場。美味いけれど、かなりのバターを使っているのが明らかで、ちょっとヘビー。
このパンを食べているときに、緊急事態発生!!
なんと、緊急補修してもらった歯に再びヒビが入ったのでした。これ以降、食べるスピードが格段に遅くなり、かつ、最新の注意を払って奥歯でのみ咀嚼するように。そして、歯がずれる度に、歯を指で押してもとの定位置に戻すのでした。
6品目:アーティチョーク
7品目:牡蠣
アスパラガスと牡蠣の組み合わせ。ピントがアスパラに行ってしまったので、牡蠣がぼやけてますが、手前の白いだらっとした物体が牡蠣です。この牡蠣は軽く火が通っていて、全く臭みがなく美味しくいただきました。
8品目:ダシのスープ
本日、一番失笑してしまった一品。湯葉とワカメと豆腐の入ったスープなのですが、その味は濃いキノコ出汁(多分、シイタケと思われるがメニューには「マッシュルーム出汁」と記載されている)。このスープが、本当に濃い出汁でして、なにもココまで濃くしなくても・・と思ってしまった。しかし、こういう和テイストな料理って、万人受けするのだろうか? 昨今のカリフォルニア・フレンチはこういうのがOKな人じゃないと来れないよねぇ。また、このワカメが毛虫に見えて仕方がありませんでした。
9品目:鴨
鴨肉。こちらは前のスープと違って、味付は控えめ。肉がかなり弾力があって、ナイフで切るのに一苦労(もっと切れるナイフが欲しかった)。そして、歯が気になる僕は、小さく小さく切った肉片をゆっくりと奥歯で噛んで食べたのでした。
10品目:黒ゴマ餅
西海岸で人気の餅アイスクリームにあやかったであろう一品(本当か?)
黒ゴマの餅に、シソとイチゴがはさまれてます。シソとイチゴ、なかなか面白い組み合わせで、個人的にはアリだなーと思いました。餅を前歯につけないように慎重にいただきました。
11品目:シャーベット
シャーベットなんですが、そのシャーベットの周りに香草がいっぱい散らしてあるんです。パクチー、ミント、そしてルバーブ(ルバーブってはじめて口にしましたが、アメリカのスーパーで普通に売られている赤いセロリみたいなやつです)。しかし、パクチーとミントの組み合わせは、なんだかインドあたりのデザートでも食べているような気分でした。面白いけど、普通にシャーベットだけ食べたいかも・・。そのうち、ドクダミも加えられるかも!?
12品目:ココナッツケーキ
一見すると、チョコレートのドームなのですが、
割ってみると、ココナッツのケーキが入っていました(ピンボケすんません)。結構味が濃くて、僕は飽きてしまいましたが、デザート好きなかみさんは絶賛してました。
最後にキャンディが出されたのですが、歯を心配して僕は食べませんでした。
という訳で、歯にヒビが入りながらも、なんとか完食することができました。
さて、総評。
率直に言って、$195の価値はあるのかな?と思ってしまいました。値段、高すぎません? サンフランシスコのバブルに便乗しているとしか思えない。また、品数はあれど、一品ごとの量は少ないので、食後にラーメンでも食べにいける勢いでした。
不味くはないけど、奇を狙ったような品もあり多少食傷気味になりました。濃厚ダシのスープや、パクチーシャーベット、シソとイチゴの組み合わせとか、みんな美味しいって思って食べているのだろうか?確かに、面白いなとは思うし、新しい可能性を模索していると言えばそうなんだろうけど、どっしりと腰を落ち着けて安心して食事したいと思う人には向かないような。
ミシュラン星2つは、過大評価じゃないかな~という気がしなくもないです。というか、ミシュラン評価が自分とは合わないのかも。以前行った3つ星のMeadwoodも自分には合わなかったし。
そうそう、予約時に、「何かの記念ですか?」と聞かれたので、僕とかみさんの誕生記念と答えたのに、特に何もありませんでした・・。じゃ、聞くなよっ
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