ボビー・ヘンライン(42歳)はスタンダップ・コメディアン(漫談師)だ。一人でトラックを運転して田舎の町にやって来て、夜はコメディ・クラブのステージに立ち、酒に酔った客を笑わせる。一杯のビールを飲んで、一人、モーテルで眠り、翌朝、次の町に向かって旅立つ。典型的なアメリカのコメディアンのドサ周りだ。 他のコメディアンとボビーが違うのは、顔全体が焼けただれ、髪の毛は一本もなく、左手首もないこと。 「俺の頭には胃袋の皮を移植したんですよ」ボビーお得意のジョークだ。「だから腹が減ると頭痛がしてね」 彼 ...
投稿者: ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記 投稿日時: 2014年7月2日(水) 08:00- 参照(147)
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