9月22日まで、サンフランシスコのAsian Art Museumでは、ラリー・エリソン・コレクション展が開催されています。ラリー・エリソンはシリコンバレーに本社のある大手IT企業のCEOで、2012年のForbes誌では、世界で5番目の資産家としてランクされています。

彼は、日本の文化に造詣が深く、Woodsideにある彼の家も桂離宮を模したもの。当然、日本の骨董品や美術品も蒐集しています。そして、今回、San FranciscoのAsian Art Museumにて、彼のコレクションの一部が展示されています。自分の知る限り(と言っても高々ここ10年程度ですが)、過去、このような彼のコレクションが一般公開されることはありませんでした。察するに、現在サンフランシスコで開催されているアメリカズ・カップにあわせて彼のコレクションを公開しようとしたんじゃなかろうかと邪推しているんですが、その辺はどんなところでしょうか。

アジア人が多く住むサンフランシスコ・ベイエリアですが、アジア人である自分が、わざわざアメリカにあるアジアの博物館に行く必要もなかろうと感じるところがあって、今までこの美術館には足を運んでませんでした。でも、ラリー・エリソン・コレクション展開催期間中は、某社社員は無料で入場できるという特典があったので、その恩恵にあずかることに。ラリーのコレクションに興味もありましたし。

今回、行ってみて分かったのは、、思った以上に展示物も多く、常設展示物にも興味深いものがあり、建物もなかなか雰囲気があってよかったです。ここは是非また再訪してみたいと思いました(入場料免除特典のあるうちに・・)。

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この美術館で、斬新なことしているなーと思ったのは、フラッシュを使わなければ、展示物の写真撮影がOKなこと。また、一部の展示物の説明欄には、QRコードがあり、スマートフォンでそのQRコードを読ませることで詳細な説明が得られるようになっています。当然、館内はWiFiサポートしています。もちろん、館内では、携帯電話の呼び出し音は鳴らさないようにガイドされています。

ね、なかなか斬新な取り組みじゃないですか?(それとも、これが今や普通なのかな)

さてさて、ラリー・エリソン・コレクションです。

日本の多岐に及ぶ美術品・彫刻・工芸品などが展示されていましたが、圧巻だったのは、円山応挙の作品でしょうか。いやー、実は自分、こう見えて、円山応挙の作品は好きなのです。以前、日本帰国時には、三井記念美術館に国宝・雪松図屏風 を見に行っているくらい。と言うとアレですが、本当のところは、昔、正月に見たNHKの特番で、円山応挙の作品をはじめて知って、これは素晴らしい!と思って三井記念美術館に行った次第。はい、ミーハーというか、浅いです。でもね、雪松図屏風は素晴らしい作品です。まだ見たことないかたは是非見に行ってください。鑑賞している自分が、しんしんと降り積もる辺り一面銀世界の中にぽつんと一人立っているような錯覚を覚えるほどでした。そして、松に積もる雪の白さに吸い込まれそうなほど!

話がそれました。と、いう訳で、ラリー・エリソン・コレクションの円山応挙の作品、竜虎図屏風です。

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竜は太めのラインで大胆に、一方の虎は毛のちくちく感を手に感じるほどに繊細に描かれています。どことなくユーモラスな感じのする竜、虎は竜をにらむように凄みをきかせています。墨だけで、ここまでの迫力を出せる画力に脱帽。多くの鑑賞者がこの絵の前に腰をすえて、ずっと眺めていたいくらいでした。

このほかにも伊藤若冲をはじめ、素晴らしい作品が多々ありました。

ところで、現在、Asian Art‘ Museumでは、特別展としてバビロニアの遺跡で発見されたサイラス・シリンダーも展示されてます。これ、大英博物館で展示・保管されているものですが、現在USツアー中で、そのトップバッターとしてAsian Art Museumで9/22まで展示されています。

ラリー・エリソン・コレクションよりも、こっちの展示の方に人が集まっていました。残念ながら時間の関係で、今回は、さらっと流し見して終わってしまいましたが、再訪した際には、ゆっくりと見てみたい展示物です。

Asian Art Museum

投稿者: Franklin@Filbert 投稿日時: 2013年8月11日(日) 08:33