書籍:「なぜ『思い込み』から抜け出せないのか」(★☆☆)コメント:人生に於いて、「思い込み」ほど厄介なものは無いと思う。学校の試験でも、恋愛でも、ビジネスでも「ほんの少し見方を変えれば良い結果だったのに・・・」と思うことは結構多いのではないか。更に、この「思い込み」が厄介なのは、「お前は思い込みが激しい」とか他人に言っている人に限って、「貴方こそ、他人を思い込み、偏見の目で見ていませんか?」という問題がある事だ。「お前は思い込みが激しい」と言った時点で、その人は他人の意見や発言の真意に関して、それ以上理解しようとする事を放棄してしまったと思う。所謂、思考停止状態であり、これでは議論を重ねても意味が無くなってしまう。その意味で、本書籍には「気付き」があると期待した訳であるが、残念ながらガッカリな内容だった。内容は、「ガイジン」である著者が、以下の通り日本と米国の商習慣の違いに就いて記載したもの。・どこかに所属していないと不安な日本人・外国人が戸惑う日本のビジネス商習慣-「持ち帰って検討します」-・見る前に飛ぶアメリカ人、飛ぶ前に見る日本人・定年退職後も「身内」で群れる(日本人)ビジネスマンたち・(日本人は)会社の傘の下で「個」を失っていないか・(日本企業の)家族主義はいまや個人の能力をスポイルしてしまう・日本の組織にほんとうの「和」があるのか本書籍を「日本と米国の商習慣の違い」に関する書籍と再定義した場合、私自身の日本企業での経験、米国企業での経験を振り替えてみると、本書籍に記載されている事は、大概正しいと思うが、決して「思い込み」ではなく「事実」だと思う。両国は、国の成り立ち、地理的な問題、文化も違うのだから、商習慣が違うのは当たり前だ。また、著者の「世界のビジネスルール」とは、あくまでも米国基準に過ぎない様に思う。従って、日本人としては、この違いを認識した上で、今後どの様に対応していくべきなのかは、改めて考えみたいと思う。なぜ「思い込み」から抜け出せないのか(2006/04/21)マリヨン・ロバートソン商品詳細を見る
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